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定例議会

2003年6月議会

佐藤みち子議員の一般質問

住みつづけられる武庫川団地に

 日本共産党西宮市会議員団を代表して一般質問を行います。傍聴席の皆様、ご苦労様です。私は、この4月の選挙で初当選をさせていただきました。選挙公約に掲げました「住みよい武庫川団地、住み続けたい武庫川団地」をつくることを実現するために、全力でがんばる決意です。

 小泉内閣になって2年になります、昨年の10月にはお年寄りの医療費が1割負担になり、今年の4月からは健康保険本人の負担が2割から3割に引き上げられました、医療費の負担が重くて病院へいけない人が増え、病院から患者が減っていると報告されています。また、5月からはタバコ、発泡酒の増税、年金額を0.9%削減されるなど、国民いじめの政治が続けられています。私の周りの年金生活者の人も年金削減には大いに怒っている人が多く、とるもんだけとって、支給するものは減らす、「まさに年寄りは、はよ死ねという政治や」と怒り心頭です。破綻した、りそな銀行には2兆円もの公的資金を投入し、不良債権処理により中小企業の倒産で、さらに失業者が増えるといわれています、また、長引く不況の中で、失業率が全国平均で5.4%、近畿は全国平均を大きく上回り7.4%にもなっています。 さらにこの不況下で、今後は消費税の増税も言われています。この国の悪政の中で、市民の生活をどう守っていくのかが、行政に問われているのではないでしょうか。

 6月12日の参院国土交通委員会で、自民、公明、民主などの賛成多数で、公団賃貸住宅を管理している都市基盤整備公団を廃止して新法人を作り、国が公共住宅建設から撤退する独立行政法人とする都市再生機構法案が、可決しました。2005年には独立行政法人化になり、その後民営化への方向に進むことになっていますが、住民は「家賃の値上げにならないか」「住み続けられるのか」など不安を感じています。武庫川団地には賃貸棟23棟、分譲棟9棟が混在しています、その後、県営高須団地、震災後に市営の災害公営住宅ができ、公団の分譲住宅第2 一番街、第2 三番街が、建設され公団、県営、市営の団地群で、西宮市内最大のマンモス団地になっています。今年の7月からは三番街に新たに民間で、180戸の分譲団地が建設されることになっています。

 そこで、武庫川団地の状況です、高須町1、2丁目合わせて現在2万263人の人が生活をしています。入居開始から24年が過ぎて、居住者の高齢化が進み、児童数がピーク時の6割まで減少しています。また、転出入も激しいということが、住民同士のコミュニテイ作りにも大きな障害となっています。
 特に高家賃の棟で、多くの空き家が発生しており、中には空き家率が40.40%にもなっている棟もあり、武庫川団地全体(賃貸棟)では空き家率が15.58%、879戸(2002年9月)も空き家になっています、住民にとっては住環境の悪化、防犯面での問題があり住みにくい団地になってきています。

 公団の2DKに住んでおられるAさんは、年金が月10万円です、家賃が6万2000円、光熱費が2万円、新聞代や自治会費等で、6000円、医療費の負担、国民健康保険2000円を払うと手元に、残るのが1万円、食費も捻出できないのが実態です、67歳の現在も働いておられますが、働けなくなったらどうしようと、いつも不安を抱えて生活をしておられます。

 そして、長引く不況の中で長期にわたり失業している人もいて、生活が大変になっています。現在、就学奨励金を受けている中学生、小学生の率ですが、鳴尾南中学校で25.7%、高須中学校で19.7%です、高須東小学校で20.9%、高須西小学校で20.6%、高須南小学校では39.4%です、西宮市の就学奨励金の平均が、小学校で15.8%、中学校では18.7%です、高須の小、中学校全部が平均を上回っています。このことは所得が下がり、親の生活が相当に大変であることを示しているのではないでしょうか。現在の公団にはこのような人たちを救済する制度がありません。

 3ヶ月分の家賃を滞納すると、裁判所から強制執行され、追い出されてしまいます。また、市内にはマンションが次々と建設され、比較的値段が安く、低金利もあって、家賃程度のローン程度で済むことから転居していく人が、後を立ちません、このような状態を放置すれば町全体が崩壊しかねないのではないでしょうか。住みよい団地にしていくためには住民の努力だけでは不可能です。年金生活者や生活困窮者には家賃の減免制度を作るか、西宮市による家賃補助をするなど、抜本的な施策が必要ではないでしょうか。

 そこで質問いたします。 

    1. 公団では、2003年度継続家賃改定に伴う、低所得者高齢者世帯等に対する特別措置がとられましたが、武庫川団地では、この制度が適用されませんでした。この近隣で適用されたのは、仁川、浜甲団地です、公団に対して家賃の値下げまた公営住宅のような、減免制度を作るように、西宮市からも強く要請すべきだと考えますが、いかがでしょうか。
    2. 西宮市でも空き家対策を公団任せにするのではなく、市独自で家賃の補助制度を作るなど安心して、生活できる団地を作るべきではないでしょうか。
    3. 空き家になっている武庫川団地を借り上げ、市営住宅にできないでしょうか。

以上答弁を求めます。

 武庫川団地に特養建設など、高齢者問題の対策について

 介護保険が始まって4年目を迎えました、西宮市では、今年度介護保険料を据え置きすることになり多くの方から喜ばれています、このことは議会ごとに毎回介護保険の問題を日本共産党が取り上げたことと、住民の皆さんとの共同で勝ち取った大きな成果です。しかし年金生活者の方にとっては保険料の負担、利用料の負担は大変で、減免制度のさらなる拡大が必要ではないでしょうか。

 そして、今なを老老介護など、家族の大きな負担になり、無理心中などの悲劇が後をたちません。ヘルパーやデイサービス、訪問看護を利用しぎりぎりいっぱいサービスを利用して、在宅介護を何とか続けている人がたくさんいます、そして在宅介護を担っているのが娘や息子の配偶者になっています、自分が元気な間は何とか家で介護をしたいと思っている人が大半ですが、しかし介護者も高齢になる、またこの長引く不況の中で、仕事をしなければならなくなるなど、在宅で介護をするときが、無理になってくる場合もあります、そういうときに家族介護に変わって、介護を担うのが施設ではないでしょうか。

 高須町では、65歳以上の人が2556人で高齢化率が12.6%になります、震災後に建設された災害公営住宅では90%が、60歳以上の高齢者です。三小学校の児童数の合計より高齢者が多くなり、急速に高齢化が進んでいます、そしてその実態に、整備が追いついていない状態です。
 西宮市では、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、それぞれ入所を希望申し込みしても、待機者が、多数存在しなかなか入れない状態です。特養待機者が、949人(2003年3月末)になっています。保険料を取られながら、希望するサービスが受けられないのは、まさに保険あって介護なしではないでしょうか。

 そして、西宮市は、特養などの施設が北部のほうにたくさんあり、南部や市街地には、施設が少なくなっています。高須町からも、北部の特養に家族が入所し、面会に行くのに電車やバスを乗りついで行かなければならないので、たびたびいけないという声があり、家族にとっても、また入所している人にとっても、地域に施設があればという思いが、あります。

 また、高須町に1か所設置されている、高須デイサービスの実態ですが、介護保険後定員を35人に増やし、毎日の利用数が平均28〜29人、要介護度1、2、3の人が多く、平均年齢は84歳です、施設の都合で、できるだけたくさんの人に利用してもらうために、ほとんどの人が、週1回の利用になっています。そして、高齢で独居、老々介護の方のみ、週2回から3回利用になっています。 

 また、高須中学校、鳴尾南中学校区では、約3500人の高齢者が居住しているとのことで、今後も利用される人が、多くなってくるだろうと、予測されています。しかし現在でも、近くにデイサービスがないために、遠くのデイサービスを利用せざるを得ません、高齢者の方にとっては、送迎の時間が、長くなると疲れるので、往復30分程度が、望ましいとのことですが、実態はそのようにはなっていません。 

 そして、家族介護で、希望が多いのがショートステイですが、ベッド数が少なく、特に急な場合には、対応できないことが、ほとんどです。一人暮らしの人は、元気な間はいいが病気になったり、動けなくなったらどうしようと不安を抱えながら生活をしています。このような状況からも、高須町に特養を建設していくことが切実な願いです。

 そこで、質問いたします。
 阪神武庫川団地前駅南側に、第2団地2番街の建設予定地がありますが、公団側はこの土地を早期に公募による売却をする方針ですが、ぜひこの土地を活用して、特別養護老人ホームを建設すべきではないでしょうか。

 団地内のバリアフリー化について

 高齢者の方で要望があるのが、お風呂の問題です、高須町は団地だけという特異な町です。他の町のようにお風呂屋さんがありません、高齢になってくると家の風呂を洗うのがとてもしんどいという声と、団地の浴槽が高くて、またぐのが困難という訴えがあり、湯船につかりたくてもつかれないということをよくききます、自分で安心して入れるお風呂がほしいというのも高齢者の方の願いです。

 先日要介護2、3のご夫婦で、妻は左半身不づい、夫は車椅子という方から相談がありました、奥さんが団地のエレベーターで挟まり転倒した、たまたまそばにいた人が起こしてくれたけれど、誰もいなければ、起き上がれなかった、そこで、エレベーターの開閉速度を遅くできないのかという相談でした、公団に聞くと、通常のエレベーターは、開閉に3〜4秒かかり、身障者用は、10秒に設定しているようです。開閉速度を変えことは技術的には可能だが、1基につき約40万円かかるので、すぐにはできないといわれました、また1つのエレベーターが、身障者用になっているのでそちらを使ってほしいと言われましたが、高齢者の方は少しでも家に近いほうのエレベーターを利用しようと思うのが、自然ではないでしょうか、また、団地内の道路は段差が多いために、車椅子での外出が困難な状況です、公道から団地内に入る段差が約2センチメートル〜4センチメートルあります。

 このように、団地内では、エレベーター、浴室、道路の段差など、バリアフリー化が進まず高齢者の方には、住みづらくなっています。

 そこで、質問いたします。
 武庫川団地内は段差が多くあり、高齢者の人にとっては、生活をするのが大変です、エレベーター、浴室、道路のバリアフリー化を、早急に進めるよう公団に指導するべきではないでしょうか。

 以上で、私の壇上での質問は終わらせていただき、ご答弁によりましては、自席から再質問、要望をさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

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