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定例議会

2003年12月議会

上田さちこ議員の一般質問
1.入札制度における市内業者の支援・育成
2.男女共同参画事業推進と後援のあり方について
3.国道43号線に横断歩道の設置を

1. 入札制度における市内業者の支援・育成

 今年の10月に明石市が、入札制度の改革の一環として「市内業者への下請負契約率の設定」を行なうと発表しました。私は早速、関係資料を取り寄せてみました。内容は、明石市は工事全体の発注量が減少しているなかで、市内業者の育成、技術力向上、受注機会確保等の観点から、「市内業者への下請負契約率の設定」を行うというもので、工事ごとに市内業者の下請負率を設定することで、市外業者に発注した場合でも、できる限り市内業者が仕事を確保できるようにするものです。例えば、Aという市外業者が落札した場合、明石市内に本店を置く、Bという市内業者と下請負人としての契約を行ない、その契約額合計は、本工事請負金額の25%以上とすることなどが明記されていました。

 また市内業者優先という点で、尼崎市ではかなり以前より、3億円までは市内業者のみで公募型指名競争入札を実施、3億円以上の工事については一般競争入札ですが、市内業者でもできると判断すれば、本店を尼崎市内に置くいわゆる市内業者で入札を実施するということです。このように見てくると、それぞれの自治体ごとに入札のあり方がずいぶん違いますが、いま紹介した2市は、地元業者の支援・育成にずいぶん配慮されていることがわかります。

 先だって、西宮建設協会の方々が議会の各会派と順次、懇談をしたいということで申し入れがあり、日本共産党議員団は10月16日にお話を伺いました。西宮市でも、公共工事全体の発注量が減っており、市内の中小業者の深刻な状況も伝えられている通りで、どのようにして市内業者の支援策を図るかは大きな課題となっているだけに大変興味深いものでした。 

 それでは西宮市での市内業者への支援・育成はどうなっているでしょうか。市内業者と準市内業者の扱いでは、1億5000万円を超える案件は、一般競争入札が実施され、他市に本店を置く準市内業者も入札に参加してくる点、金額も尼崎市の「3億円までは市内業者で」というのと比べても1億5千万円までと、ずいぶん仕事確保の機会が少ない状況となっているのではないでしょうか。下請けに市内業者をという点でも「指導する」にとどまっています。本市の入札のあり方は、永年にわたる経過を踏まえたものですが、市内業者の支援という点から、さらに見直し改善すべき時期を迎えていると思います。

  1. 明石市が今回取り入れた、特に「市内業者への下請負契約率の設定」は、市内業者の仕事づくりに具体的に役立つものになると思いますが、どのように評価しておられるのでしょうか。この際、西宮市でも導入すべきだと思いますがどうでしょうか。
  2. 尼崎市がかなり以前より、市内業者支援という観点から、3億円までは市内業者のみに限定し、場合によっては3億円超えの工事等にも入札参加できる。一方、西宮市では1億5000万円以上は、準市内業者も評価点の違いはあるものの入札参加を認めており、隣り合う自治体のこの違いは、西宮市内に本店を置く市内業者にとっては仕事確保の機会が極めて少なくなります。改善すべきではないでしょうか。
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2.男女共同参画事業推進と後援のあり方について

 去る9月28日、親が変われば子どもが変わる・何歳からでもできる育てなおし・・・
と題する「心の教育」関西講演会が、神戸新聞松方ホールで開催されました。主催は「教育研究会 未来」という団体で、兵庫県市町村教育委員会連合会など県下の教育委員会が後援団体として名を連ね、西宮市の教育委員会も後援団体となっています。

 いま、この団体の主催する講演会が全国的に行なわれていますが「男女共同参画の理念から」行政として後援することは不適切との立場から、多くの女性団体からの取り消しを求める動きと、現に高知県・大阪府・北海道などで取り消しに至った事例が報告されています。

 この講演会の講師である北村弥枝(きたむらみつえ)氏は、パンフレット「心の教育」などで、次のように述べています。「胎教が子どもの人格を決定する」「特に女性は、他に原因を求めるのではなく、すべて自分の問題と考えるべき」。また非行に走った娘についてのQ&Aでは「その子がお腹にいたとき感じていた夫への不満を改め、夫を敬い・・・で子どもが変わる」「夫を主人として尊敬することや、母・妻の心がけでアトピーも男性の自殺もなくなる」「たとえお酒を飲んで暴れるような夫であっても、すべてを愛で許して・・・」などなどの記述が続きます。今回の関西講演会でも同種の内容だったと参加者の感想が述べられていますが、すべての不条理の原因を女性に求め、女性の心がけひとつで子どものアトピーも治れば、ドメスティックバイオレンス・女性に対する暴力もなくなるなど、およそ21世紀に通用するとは思えない非科学的、家父長的男尊女卑の思想だといわなければなりません。憲法や男女平等参画社会基本法から逆行したものであり、あらためて、市教委が後援を行なったこと事態が問われるところではないでしょうか。

 兵庫県では、昨年から男女共同参画社会づくり条例が施行され、西宮市でも、「新女性プラン(男女共同参画社会の実現をめざして)」にもとづき、その基本理念として、男女が社会の対等な構成員として、あらゆる分野の活動に参画することが保障されるとともに、性別にとらわれることなく、政治的、社会的、経済的、文化的な利益を受けることができ、かつ、共に責任を分かち合える社会の実現をめざして、全庁挙げて事業を推進しているのではないでしょうか。その立場で、子育ても家庭も男女ともに責任を分かち合い、協力し合うことがめざす方向だと思います。

  1. 市教委の後援取り消しを求める申し入れが二団体からあったと聞いていますが、その経過と市教委の対応はどうだったのでしょうか。
  2. 9月28日の講演会に市教委からも人権教育推進課長ほか2名参加されたと聞いています。講演内容は、教育委員会をはじめ、西宮市があげて取り組んでいる「男女共同参画事業」の基本理念と比べて、問題はなかったでしょうか。
  3. 教職員や児童生徒に対して、教育現場での男女共同参画事業の推進は具体的にどんな取り組みとなっているのでしょうか。
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3.国道43号線に横断歩道の設置を

 西宮市内を東西に横切る国道43号線は、重要な幹線道路という側面から、今も大型車の混入率の高い通行車両も大変多い道路です。この43号線と交差する市内の南北道路は、そのためにスロープ式の陸橋等で立体交差し、歩行者や自転車通行者が横断する仕組みで現在に至っています。そのなかで久寿川交差点・市役所前線・札場筋・用海線・福祉センター線・今津西線・本郷交差点には両側または、片側に横断歩道が設置されて、歩行者等は、平面で横断できるようになっています。しかし、その他の建石線・えびす筋・中津浜線・小曾根線は未設置で、横断歩道のない交差点を、危険を感じながら乱横断している状況です。スロープ式陸橋があるといっても勾配が14%以上もあり、健常者が自転車を押して上がるにもきつく、ましてや車椅子の障害者や高齢者は、やむなく右左折の車を避けながら、横断歩道のない交差点をこわごわ渡らざるをえません。バリアフリーといわれて久しいけれども、なぜ、このような状態が放置されているのでしょう。

1日も早く、未設置の交差点に横断歩道を設置し、歩行者等の安全確保を図るべきではないでしょうか。

  1. 日本共産党議員団の要望や、地元からの要望もあり、横断歩道を設置することになったえべっさん筋の交差点は、いつから工事に入るのか。その時期をお尋ねします。
  2. 建石線・中津浜線・小曾根線交差点で横断歩道の設置がなされていない理由は何なのでしょうか。また、国とともに、市が積極的にすべての交差点に横断歩道を設置し、障害者・高齢者も安心して横断できるようにすべきと思いますが見解をお聞きします。
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