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2005年07月06日

「小泉首相の靖国神社参拝中止を求める意見書」をはじめ4つの意見書が採択

「小泉首相の靖国神社参拝中止を求める意見書」をはじめ4つの意見書が採択されました。
 西宮市議会は、7月5日6月定例会本会議で「小泉首相の靖国神社参拝中止を求める意見書」を賛成多数で採択しました。
 この意見書は、当初日本共産党西宮市会議員団が提案し、四会派で文章をまとめたもので、明確に参拝中止を要求しています。
 また、日本共産党議員団は一般質問で靖国神社問題を取り上げ、中学校の歴史教科書問題の請願の筆頭紹介議員になるなど、侵略戦争を「正しい戦争」とする、靖国神社の本質を明らかにし、その誤りを厳しく批判し、論戦をリードしました。
 この他、請願で提出された、次の三つの意見書が採決されました。
「義務教育費国庫負担制度の堅持等を求める意見書」は全会派一致、「30人以下学級の実現を求める意見書」「西宮学区の総合学科高校設置について説明責任を果たすことを求める意見書」は賛成多数。
以下に各意見書の本文を掲載します。


  『小泉首相の靖国神社参拝中止を求める意見書』

わが国歴代首相の靖国神社参拝については、「違憲の疑いをなお否定できない」(鈴木善幸内閣)、「十分配慮すれば、憲法が禁止する宗教的活動に該当しない」(中曽根内閣)など、政府見解でさえ揺れ動いた経緯がみられるが、小泉首相は今年6月の政府答弁書で「(参拝は)私人としての立場」を明確にした。しかし、昨年4月の福岡地裁での違憲判決や昨今の中国、韓国の反日運動の高まり、中国との首脳交流の途絶えなどを考慮すると、小泉首相の言う「二度と戦争を起こしてはいけないという気持ちで参拝している」との心情が理解されるとは到底言い難い。
 「村山首相談話」にもあるように、先の大戦で中国や韓国など近隣諸国に侵略や植民地支配という耐え難い多大な損害と苦痛を与え、被害を受けた人々の国民感情に思いを馳せるとき、小泉首相は今こそ、日本の国益を考えて外交的配慮を示す時である。また今後、中長期的にはこの問題の根本的解決のためにも、誰もが心おきなく参加できる新たな追悼施設の建設を国民の合意のもとに進めることに最大の努力を払う必要がある。
 よって、西宮市議会として、小泉首相の靖国神社参拝中止を強く求める。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成17年7月5日
西宮市議会
(提出先)
  内閣総理大臣


  『義務教育費国庫負担制度の堅持等を求める意見書』

 義務教育は、国民として必要な基礎的資質を培うものであり、教育の機会均等と全国的な義務教育水準の維持向上を図ることは国の責務である。
 そのためにも、義務教育費国庫負担制度は「国による最低保障」の制度として不可欠であり、現行教育制度の根幹をなしている。
 しかし、政府はこれまでに、旅費、教材費等を国庫負担の対象から除外し、共済費等を削減(一般財源化)し、退職手当、児童手当の削減を行ってきた。また、学校運営を円滑に進めるために重要な役割を果たしている学校事務職員、学校栄養職員を同制度の対象から除外しようとする動きだけでなく、昨年度からは教員の対象除外の動きも強めている。
 義務教育費国庫負担制度が廃止・縮小されれば、地方の財政負担は増大し、各自治体の財政力によって学校運営に格差が生じ、ひいては学校教育の水準低下を招くことになり、教育の機会均等の原則が崩れることが懸念される。
 よって、政府におかれては、下記の事項を実現されるよう強く要望する。
                記
 現行の義務教育費国庫負担制度を堅持し、学校事務職員、学校栄養職員並びに教員を同制度の対象から除外しないこと。また、学校事務職員の定数配置基準の改善等、現行制度の充実を図ること。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成17年7月5日
西宮市議会
(提出先)
  内閣総理大臣
  総務大臣
  財務大臣
  文部科学大臣


  『30人以下学級の実現を求める意見書』

 現在の子供たちを取り巻く教育環境は、いじめ、不登校、学級崩壊、相次ぐ少年事件など、さまざまな課題を抱え、危機的な状況となっている。
 このような状況を克服するため、子供たち一人一人を大切にし、少人数でゆとりのある、行き届いた教育を進めることが大切である。また、教職員が子供とふれあう時間を確保できるよう、教職員定数の改善が急務となっている。
 兵庫県下においては、昨年度に引き続いて1年生に35人学級が実施されており、本年度、何らかの形で少人数学級を実施している道府県は45にも上っている。
 しかし、地方自治体独自で30人以下学級を実施することは、地方自治体への多額の財政負担を強いるものである。また、第7次教職員定数配置改善計画は完結したが、次期の教職員定数配置改善計画はいまだ策定されていない。
 よって、国におかれては、下記の事項を実現されるよう強く要望する。
               記
1 地方自治体に任せるのではなく、国の負担・責任で、40人学級を見直し、30人以 下学級を全国一斉に実現すること。
2 次期の教職員定数配置改善計画を早期に策定すること。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成17年7月5日
西宮市議会
(提出先)
  衆議院議長
  参議院議長
  内閣総理大臣
  総務大臣
  財務大臣
  文部科学大臣


 『西宮学区の総合学科高校設置について説明責任を果たすことを  求める意見書』

 西宮学区では50年以上も総合選抜制度が実施されている。西宮学区の公立普通科高校はすべて西宮市民の強い要望の中、市議会・市教委・中学校校長会・PTA協議会などが共同して設立したものである。そして「地域の学校」「共に育ちあう学校」として市民から信頼され、大切にされてきた歴史を持っている。
 しかし、兵庫県教育委員会は平成15年12月に発表した「高校教育改革後期計画」において、西宮学区に総合学科高校を設置するとし、これを受けて西宮今津高校は、多くの教職員の反対を押し切り、父母・地域住民に知らされることもなく、総合学科高校へ改編されようとしている。
 本市教育委員会が昨年4月に兵庫県教育委員会に提出した要望書にも記載されているように、西宮学区への「総合学科設置は、中学校の進路指導や現在の現行高等学校入学者選抜(西宮の総合選抜制度)に大きな影響を与えることは必至」である。
 西宮学区の子供たちの進路の問題を、市民に十分説明しないことは、「参画と協働」を掲げ、「地域に開かれた学校づくり」を目指す兵庫県教育委員会にふさわしくない行為である。
 よって、兵庫県教育委員会におかれては、西宮学区の総合学科設置について、「今後の西宮の教育全体を視野に入れ慎重に対処すべき課題」(市教委要望書より)であることを自覚し、十分な情報開示と、市議会・市教委との協議も保障し、直接、父母・地域住民に説明責任を果たすことを強く要望する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成17年7月5日                     西宮市議会
(提出先)
  兵庫県教育委員会

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