HOMEへ
2007年予算要望書
2006年11月30日

震災対策


  1. 被災者の生活保障について
    阪神・淡路大震災から11年。この間も地震や台風などの自然災害は後を絶たず、そのたびに甚大な被害がひろがっている。日本共産党は政府の責任で被災者の生活と住宅再建の補償をと幅広い住民とねばり強く運動を進めてきた。その結果、被災者生活再建支援法ができ、2004年3月の第159国会で改正された。その中身は現行の支援金に加え、住宅再建等に要する経費について最高200万円支援を行なう居住安定支援制度が創設され、支援金は300万円に引き上げられた。しかし、支給要件や対象などすべての被災者の生活再建の具体策が欠落しているし、補償額も実態に合わない。このことは一昨年の台風被害でも明らかになった。兵庫県ではこの不足部分を補う「居住安定支援制度補完事業」を創設したが、まだ給付金額が不十分である。このような点から被災者生活支援法の見直しが急務である。そこで、以下の項目について早急な見直しを、(1)から(4)については国に、(5)は県に要望すること。
    1. 居住安定支援制度は不十分であり、支給対象に建築費、補修費などを追加すること。

    2. 被災者生活再建支援法を阪神・淡路大震災の被災者にも支援措置を講じること。

    3. 生活再建支援の対象にもっぱらその業を生活の基盤としている中小の店舗や工場等の事業所も加えること。

    4. 被災者生活再建支援金は、当面の生活維持や住宅再建を含む生活基盤回復に最低限必要なものとして、1000万円を上限として支給できるようにすること。また、きびしい所得制限、年齢制限などを撤廃すること。

    5. 居住安定支援制度を補完するものとして兵庫県独自の事業があるが京都府等と比べても金額が少ないので、増額すること。

  2. 災害援護資金貸付金については、小額でも返済できるようになったが、この貸付は一定の所得以下の世帯に限っているという点から次の措置を引き続きとること。
    1. 借りた本人が破産したときは特例措置として相続人や保証人に返済を求めないこと。又、小額返済者について、無理な増額は求めないこと。

    2. 返済中の世帯が失業や疾病など所得が著しく減少した場合には実態を十分把握して柔軟に対応すること。

    3. 2006年1月に、災害弔慰金の支給等に関する法令施行令の一部改正が公布され、市から県・国への償還期限が5年間延長されたが、支払猶予や小額返済などですべての貸付金が市に返済されるものではない。この「未償還金」については国への償還の猶予を引き続き求めること。


  3. 中小企業向けの地震災害特別融資は据え置き期間、融資期間が再々延長されてきたが、震災10年ということで延長が打ち切られた。長引く不況で借り受け人の返済困難が続いている。実効ある対応策をとること。

  4. 災害復興住宅の家賃減免は5年間延長されたが、震災10年で打ち切られ一般減免に移行している。この中で特に高齢者を狙い撃ちにした税制改悪の影響で、家賃の引き上げの事例も出ているので、市独自の軽減策をとること。