2007年予算要望書/* --項目挿入-- */?>
2006年11月30日
市民局
- 地域の集会施設について
- 地区市民館ではエレベーターは10館・洋式トイレは3館で未設置、共同利用施設ではエレベーターは3センター・洋式トイレは6センターで未設置となっている。だれもが使いやすい施設となるよう、早期に設置すること。
- 地区市民館に指定管理者制度が導入された。地域の運営委員会が指定管理者となったが、土・日の開館、9時から22時までの開館時間を全市同一基準で行なうこと。また、葬儀可能な地区市民館については、葬儀最優先とし、他の利用者にその旨を周知徹底すること。
- 地域集会所の設置要望は強い。葬儀のできる集会所の設置箇所を増やすよう予算化すること。特に、甲子園五番町、津門呉羽町、津門川町を早期に予算化すること。
- 共同利用施設・瓦林公園センターの空調設備が老朽化している。市の責任で更新すること。また、利用者の多い2階にも、洋式トイレを設置すること。
- 地域の集会施設については、すべて禁煙とすること。
- 市民交流センターの耐震診断を新年度で実施し、それに基づく耐震工事とエレベーター設置を早急に具体化すること。
- 「振り込め詐欺」をはじめ、新種の手口による消費者被害、またサラ金やヤミ金被害も増え続けている。以下のことに取り組むこと。
- 新年度に「消費者保護条例」を制定すべく作業が進められている。条例を実効あるものにするためにも、消費生活センターとして、相談体制をいっそう拡充するとともに、詐欺商法などのよりわかりやすく、早い情報提供をすること。
- 貸金業規正法の見直しや高金利の是正などが進められているが、「借金は個人の問題であり、個人で解決すべき」と自治体としての取組に弱さがある。鹿児島県奄美市では、「多重債務者の救済は、私たち行政の役割」として、行政が法律専門家と連携し、多重債務者救済・生活再建を図っている。先進例に見習い、西宮市としても、市民サービスの一環として積極的に取り組むこと。
- 住民基本台帳ネットワークが個人情報保護で問題を残したまま稼動している。しかし、プライバシー侵害の懸念はいまだ解消されておらず、市民の不信は大きい。次のことを実施すること。
- 国に対して中止を申し入れること。
- 本人から『非通知』の申し出を受けた場合、県に送信をしないこと。
- 本庁窓口業務におけるワンストップサービスを充実させるため、新年度の早い時期に、転出や転居、死亡等にも拡大し、市民サービスの向上を図ること。
- 市民部所管の分室を廃止する方針が出されている。取り扱い件数が極端に少ない分室もあるという理由だが、地域住民の声も充分調査し機械的にすすめないこと。
- 自民・公明政権のもとで、医療制度の改悪が強行された。特に06年10月から、?70歳以上の「現役並み所得者」の窓口負担が2割から3割に引き上げ、?療養病床入院患者の食費・居住費が保険適用外となり、大幅な負担増となり、大きな悲鳴が上がっている。2008年4月からは、家族に扶養されている人を含めて、75歳以上のすべての人が新しい「高齢者医療制度」に組み込まれ、平均で年間6万円の医療保険料が徴収され、介護保険料とあわせて年金から「天引き」されるなど、国民に新たな負担を強いるとともに、保険を使えない医療を大幅に拡大するなど、大改悪の内容になっている。すべての人が安心してかかれる医療のために、次の点を国に強く要請すること。
- 窓口負担を引き下げること。
- 保険診療が可能な医療を狭めるのではなく、充実させること。
- 削減されてきた国庫負担を計画的に元に戻すこと。
- 西宮市の国民健康保険は、阪神間で尼崎に次ぐ高額の保険料となり、保険料が払えない加入者が急増している。国における医療制度改悪がすすんでいるなか、市民の健康を守る立場から次のことを直ちに実施すること。
- 国にたいして、市の国保財政を支援する抜本的かつ長期的な財源措置を強く求めること。当面、補助金を以前の補助率に戻すよう強力に要望すること。
- 県補助金は他都道府県に比べて低い。引き上げを要望すること。
- 阪神間の自治体では、市民の保険料負担を抑えるためにさまざまに工夫をしながら、一般財源を繰り入れている。宝塚市と比較すると、同じ所得・家族構成であるにもかかわらず、西宮市は年額10万円も保険料が高いことは加入者の理解が得られない。当市でも被保険者一人当たり1万円以上の繰り入れを行い、宝塚市並の保険料に引き下げること。
- 保険料の軽減・減免制度を拡充すること。
- 所得激減減免を前年所得金額の5割以下から7割以下へと対象を拡充すること。
- 法定軽減のうち2割軽減について、当事者の申請がなくとも、市の職権で軽減措置をすること。
- 国の老年者控除廃止、公的年金控除の引き下げ等により、65歳以上の高齢者を中心に大幅に国民健康保険料が引き上げられている。これにより、保険料を支払うと生活保護基準を下回る世帯も出現している。「最低生活費には賦課せず」の原則に基づき、特に高齢者世帯への保険料減免の拡充を急ぐこと。
- 一部負担金の「減免」「免除」の規定については引き続き納付相談時など、被保険者が理解しやすい広報をおこなうこと。
- 保険料滞納者から保険証が取り上げられ、短期保険証、資格証明書が交付されている。また、今後は滞納処分も行なうとしている。滞納解決や分納相談については親身に行い、被保険者の生活実態を十分考慮し、機械的な対応をしないこと。また、保険証はすべての被保険者に交付すること。
- 人間ドッグなど健診は限られた医療機関でしか受けられず、また保険料分納者は除外されている。早期発見早期治療は医療の原則である。国保被保険者を対象に、全ての医療機関で健診が受けられるように改めること。
- 設国保に対する補助金が削減され、2007年度はこれまでの3分の1、2008年度はゼロにする方針が出されている。建設関係に働く人たちが自主的に運営する建設国保に対し、本来、市としてもっと援助すべきである。補助金の削減は中止し、制度を存続させること。
- 医療助成制度拡充について
兵庫県は「行財政構造改革」の名のもとに、医療助成制度の改悪をすすめており、市も県基準に右へならえの立場である。市民の命や健康を守る立場から次のことに取り組むこと。
- 母子家庭や障害者などへの一部負担金(1医療機関、1回500円・月2回まで負担)を元の無料に戻し、あわせて県へ医療助成制度の復活も強く求めること。また、市独自の福祉医療助成制度も復活させること。
- 乳幼児医療助成制度は、市民の強い要求でもある義務教育終了まで、外来、入院ともに無料化を実施するよう、国や県に要望すること。現時点では市として独自に実施すること。
- 老人医療保険制度が定率負担となり、一部負担金が限度額を超えると申請により払い戻され、償還払い制度となった。限度額を超える部分について、窓口での支払いを不要とする受領委任払い制度について、医療機関の協力ももとめ、実施すること。
- 第三次「行革」で06年に半減・07年に全廃する、障害者や母子家庭・父子家庭・遺児らに給付されていた市民福祉金は、該当者の生活を支える貴重な制度である。復活させ、給付すること。
- いま同和行政終結は自治体において基本的な流れとなっている。西宮市においても「同和」と称する事業は基本的になくなった。しかしなお、行政当局に「地区」「地域」と言う表現や扱いが残存している。ただちに是正するとともに、今後、「人権」を「差別」問題に矮小化し、逆に憲法の人権規定を侵すようなことのないようにすること。
- 鳴尾支所などの職員が、慣例として地域団体や地区議員団の事務局的任務を請け負っている実態がまだある。本来業務ではない。ただちに是正すること。
- 大型商業施設やコンビニの出店が相次ぎ、零細業者への影響、交通渋滞や住環境の悪化など問題が多発している。市として次のことに取り組むこと。
- 県において「大規模集客施設の立地にかかる都市機能の調和に関する条例」が施行されているが、十分とは言えない。国や県に対して、商業調整ができるよう、大店立地法の抜本改正を求めること。
- 商業施設の開発について「要綱」がつくられたが、用途地域によれば、事実上床面積で青天井を許すような内容となっている。都市計画の特別用途地区とも整合性がない。これでは市内の商業育成につながらない。抜本的に見直し、これ以上の施設が西宮市に必要かどうかを見きわめ、規制する方向を明確に打ち出すこと。
- コンビニについては、住宅地での深夜営業を規制すること。
- 中小零細企業(業者)対策について
- 市内の中小零細事業所の営業は深刻な事態が続いている。営業を続けていくために、無担保、無保証人、限度額500万円の市の直接融資制度を早急に創設すること。同時に、別枠として仕入れ等にも緊急利用できる小口(30万円まで)の直貸し制度の創設も行なうこと。
- 現在実施されている中小企業を対象にした融資制度について、無担保、無保証人融資の限度額の引き上げ、利率の思い切った引き下げ、信用保証料の市負担額を500万円に引き上げるなど、借り入れ希望者が容易に借り入れできるよう制度の改善を図ること。
- 商店・市場の振興策としての共同施設、設備等の新設・改修に対する補助額を、小規模施設について、1000万円(現行500万円)に引き上げること。
- マンションを含む自宅の修繕、補修、外壁の塗り替え等の小規模工事を実施する市民にたいして、市内業者を利用した場合に工事費の一定額を助成する「リフォーム助成制度」をつくること。
- 中小企業振興条例を制定し、市内業者の支援・育成をはかること。
- 勤労会館、青少年ホーム、サンアビリティーズの3施設については、直営を堅持するとともに、受付の一元化を行なうこと。また、青少年ホームの空調設備を更新すること。
- 自民党政治のもとで強行された労働法制の改悪が原因となって、非正規労働者が増大し、ワーキングプアの問題が深刻な事態となっている。とくに、若者の常用雇用の減少は、日本の将来にとっても重要である。国や県と連携し、実態を把握するとともに、労働のルールを確立する為の必要な法改正を進めること。また市独自に雇用創出事業に取り組むこと。
- 中小企業勤労者福祉共済は、市内で事業を行っている常用従業員が300人以下の事業所を対象にパートタイマーも加入できるようになっているが、未加入事業所が残されている。市の予算を引き上げ、共済事業の内容をさらに魅力あるものにし、加入を促進すること。また、300人以上の事業所についてもパートタイマーについては加入できるようにすること。
- 市内で生産しているネギ、ほうれん草など軟弱野菜は品質がよく、関係者から大きな評価を受けている。しかし市外の卸市場に出荷されているのが現状である。
農業振興のためにも、もっと西宮ブランドを広げ、市民向けに安定して供給できるよう農家に対し、指導と価格補償など援助を行なうとともに、市内流通を促進すること。