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杉山たかのり議員の代表質問
2006年03月30日

新年度予算案の特徴について


 新年度予算案は、一般会計1589億2000万円前年比3.2%増、特別会計1106億8100万円前年比4.7%増、企業会計215億9000万円前年比1.2%減、合計2904億8000万円前年比3.4%となっています。なお一般会計では、歳出歳入同額の借換債が132億9300万円あり、それを除くと、実質前年度比3.4%減となっています。
  この予算案の特徴について指摘をしておきたいと思います。

  まず一つ目の特徴は、市民税が前年より29億6000万円増加したことです。法人市民税も1億3200万円増額となっていますが、個人市民税は28億2700万円の増額となっています。これは、景気の回復ということが言われていますが、小泉首相は「サラリーマン増税はしない」といっていたにもかかわらず、公約を破って定率減税の縮減(次年度は廃止)、公的年金等控除の縮小、老年者控除の廃止、高齢者の住民税の非課税限度額廃止など約14億円で、市民への増税によるものとなっています。

  2つ目の特徴は、弱者を狙い撃ちした「行革」の強行です。
  第3次行財政改善実施計画の新年度の効果額は、28億2300万円と、市当局は試算していますが、この中には、敬老祝い金の廃止など敬老事業の見直しで1億2243万円、保育所保育料の値上げで3268万円、幼稚園保育料の値上げと減免縮小で1923万円、市民福祉金の50%削減をはじめ、原爆被爆者扶助費の50%削減、生活保護被保護者見舞金の廃止、特定疾病患者見舞金減額など、市単独扶助費の見直しで、5億1491万円、生活保護世帯への水道料金・下水道使用料の基本額免除の廃止で6258万円など、高齢者、障害者、生活保護受給者、子育て世代など、本来支援すべきところを削減や負担増などで狙い撃ちにしたものとなっています。

  3つ目には、財政危機といって切り捨てる一方で、「聖域」をつくっています。
  引き続き、山手幹線や市役所前線など街路事業には、多額の税金が使われています。阪急電鉄の西宮スタジアム跡地開発のために、今津南線の高架化は、何が何でもやろうとしています。食肉センターには3億6200万円の補助金が引き続き注ぎ込まれます。
  第3セクターの西宮都市管理株式会社への貸付金は、減額されたとはいえ、10億5000万円です。わが党は一貫して批判をしてきましたが、これまで無利子だったものを新年度からは利子を取ることになりました。利率は、何パーセントか聞きますと、0.1%、105万円の利子だそうです。道路占用料が8年ぶりに改定されます。8年というのは異例です。しかも、平均3.6%の値上げ幅が大きいとして、2ヵ年かける激変緩和措置を講じます。莫大な収益を上げているNNTや関西電力には激変緩和措置は必要ありません。
  市長の退職金は、4年間の任期で、約3000万円ですが、削減率はわずか2割です。
  議会に対する補助金は、政務調査費、議員互助会ともに、議会内からも「削減すべき」との意見が多数となっていますが、1円のカットもしませんでした。
  これらの財源確保のために、福祉を切り捨てることは許せません。

  4つ目には、市民の中に貧困と社会的格差が広がっていることです。
  いくつかの指標を示してみました。お配りした資料にグラフや数字を示していますのでごらんください。
  まず、生活保護がどうなっているのか。1997年では、生活保護受給状況は、1832世帯、2735人、千分率で6.84‰でした、2005年ではこれが、3650世帯、5397人、11.56‰、8年間で、世帯数も人数もほぼ倍増しています。
  つぎに、就学奨励金です。これは、生活保護に準じる水準、基準所得が2人世帯で198万6000円、3人世帯で242万円程度の世帯の児童・生徒におこなう給食費や修学旅行費、学用品などの援助をするものです。
  この就学奨励金を受けている児童・生徒の割合は、1998年では、小学校で12.8%、中学校で14.4%だったものが、2004年では、小学校18.2%、中学校21.8%と、6年間で約1.5倍にもなっています。さらに、地域によって格差が生じ、実に50%を超える、つまり児童の2人に1人という小学校もあります。
  国民健康保険料の滞納も大変な状況です。現年度と過年度を合わせた滞納状況は、1997年で約20%だったものが、2004年には30%になっています。また、現年度の滞納世帯数は、1997年に7592世帯、11.97%が、2004年には14230世帯、16.53%。世帯数でほぼ2倍、率でも約1.5倍になっています。
  資料には掲載していませんが、個人市民税では、税率3%となる所得が200万円以下の階層が、1997年50.3%が、2005年には53.6%になっています。
  低所得者の増大が顕著に進行していることが、わかります。

  4つの特徴をあげましたが、市民の中に貧困と社会的格差が広がる下で、それに追い討ちをかけるように「行革」を強行し、一方で開発優先や大企業優遇、議会など「聖域」として、メスを入れることができない、山田市政の姿がくっきりと表れているのではないでしょうか。
  具体的な質問に入ります。市長、教育長にお答えいただきたいと思います。