2006年3月 杉山たかのり議員の代表質問/* --項目挿入-- */?>
2006年03月30日
福祉切り捨ての第3次行財政改善実施計画と財政問題について今、格差社会が大問題になっているときに、本来、政治がその是正に力を発揮すべきです。ところが、小泉首相と自民党、公明党は全く反対の姿勢をとり、庶民増税、所得が低いほど重くのしかかる消費税の二桁増税、さらに医療制度を改悪し、高齢者への負担を激増させようとしています。 そうであればこそ、地方自治体がその悪政の防波堤とならなければなりません。 ところが、市長は、震災復興の名を借りた大型開発によって生じた財政危機を、第1次、第2次、そして現在は第3次行財政改善実施計画で、市民にそのつけをおしてける、本当に情けない、最低、最悪の姿勢を示しています。 市当局は、この第3次行財政改善実施計画を策定するにあたり、「赤字再建団体への転落を阻止する」ことを理由に、1年目は内部管理経費の削減を中心に、2年目以降は、予算案の特徴のところで、示したように、市民に負担を強いる福祉切り捨てを強行しています。 これに対して、私ども日本共産党市会議員団は、?財政の改善となる毎年約20億円前後生じる決算剰余金を反映させていないこと?市の財政収支試算表は「歳入は小さく」「歳出は大きく」して試算していること?今後、市税収入が増額していく?財政危機といいながら開発や食肉センター補助金などは温存していること、示して、「赤字再建団体への転落」という財政危機は、過大につくられたものであり、福祉切り捨てなしでも、財政再建はできるとして、市民いじめの第3次「行革」の撤回をもとめてきました。 さて、第3次「行革」の実施根拠としている、西宮市の財政状況について見てみたいと思います。 お配りした資料には、 新年度予算案とともに発表された、西宮市財政の現状?西宮市の財政を考えるV?3、04年2月に発表されたV?1、05年2月に発表されたV?2から、市税収入、公債費、投資的経費、財源不足額、第3次行革の効果額を05年度から08年度まで抜粋して表にまとめました。 市税では、V?2と比べてV―3では、3年間で118億1800万円の増額で、地方交付税との関係化から、その4分の1の約30億円程度の財政の改善となっています。 投資的経費をみてみると、V?1からV?3まで、減少しており、当初多めに計上していたことがわかります。 08年度末の財源不足についてですが、V?1では321億1200万円だったものが、V?2では163億9200万円に、最新のV?3では、70億5500万円になるという試算が示されました。わずかな期間で財政収支試算表が大きく改善していることがわかります。これには、甲子園浜浄化センター用地貸付元金の約50億円が大きな要因となっていますが、これに、新たな行革による削減、20億3400万円を差し引いても、なお大きな差が生じています。 わが党が財政収支試算表に反映していないと指摘した決算剰余金ですが、04年度では22億円生じており、V?2で計上していた6億円を引いた約16億円が財政の改善に寄与しています。05年度では、3月補正予算案を見込んだ剰余金が13億2000万円生じており、決算によりさらに増額することが予測されます。 市の示す財政収支試算表が、08年度末に70億円を超える財源不足を示していますが、05年度から08年度までの決算剰余金を、01年度から04年度の決算剰余金の平均額約19億円を仮にあてはめれば、63億円の財政収支の改善が見込まれ、財源不足はほぼ解消しているというのが、西宮市の財政の実態ではないでしょうか。 市長は、ことあるごとに、「財政危機」だ、「赤字再建団体への転落阻止」だといってきましたし、「321億円の財源不足だ」とか「164億円の財源不足だ」などと言ってきました。しかし、「赤字再建団体への転落」という事態はすでに回避されており、これまでの「財政危機」は市民福祉金などの福祉を切り捨てるための口実だったということが、はっきりしたのではないでしょうか。そして、作られた財政危機をなんの吟味もせず、追認してきた人たちの責任も重大だということを指摘しておきたいと思います。 <質問>
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