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申入れ
2016年02月17日

総合選抜制度に関する申し入れ


公立高校の入試制度として西宮で定着している「総合選抜制度」を無くそうとする動きが激しくなっています。12月議会でも大論争がおきましたが、党議員団は「総合選抜制度」を維持発展させるよう取り組んでいます。その取り組みの一環として、2月17日(金)西宮市教育委員会に対し、高校総合選抜制度維持発展させるよう申し入れをしました。
以下その内容です。

 西宮市では50年以上にわたって公立高校の入試制度として総合選抜制度がとられてきました。日本の今日の教育の実態は受験中心の詰めこみ教育となり、さまざまな問題が続出しています。そのため2004年には国連子どもの権利委員会が日本政府へ「教育制度の過度に競争的な性格が、子どもに否定的な影響を及ぼしている」と1998年に次ぎ2度目の勧告を行なっています。このような状況の中で高校の総合選抜制度は過度に受験競争をあおらない制度として今日まで広く、永く西宮市に定着してきました。この制度では単独選抜制度や複数志願制度のような公立高校間の学力格差がほとんどなく、したがって学校が序列化されることもありません。入学した生徒をはじめ保護者も地域の住民もそれぞれの高校に誇りを持って今日まで来ています。
 ところが、昨年12月議会に「西宮学区の公立高等学校の入学試験において、総合選抜制度を改め、複数志願制度を早急に導入することを求める意見書案」がにわかに提出され、かろうじて多数で採択されるということがありました。この意見書案の提案理由の説明では市民の意識調査の結果として総合選抜制度の見直しを求めている市民が多数としていますが、そのなかに「良い制度だが改善すべき点がある」というものまで加えて、強引な結論を導き出してることは問題です。せっかくよい制度がありながら「改善すべき点」を作り出してきたのが兵庫県教育委員会で、西宮市議会の数度にわたる全会一致の北部に公立高校の設置を求める意見書の採択や西宮市教育委員会の要望などの声を聞かず、今日なお放置しています。
 また、総合選抜制度を「改善」するものとして複数志願制度を挙げ、学校が自由に選択できるとの意見もありますが、学校間の序列化は否定できず受験競争を激化させ、結果は「成績にあった行ける学校を選ばざるを得ない」ことになってしまいます。
そこで西宮市教育委員会として県教育委員会に対して以下のことを申し入れること。
  1. 西宮学区の総合選抜制度を維持発展すること。

  2. 学区の扁形を更生するためにも北部に普通科県立高校を設置すること。