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申入れ
2006年11月17日

西宮の高校選抜制度に関する申入れ


11月17日、教育長に対して申し入れた「西宮の高校選抜制度に関する申入れ」書の内容です。

 西宮市教育委員会は高校の選抜制度について、2006年5月に保護者や小・中・高等学校の教育関係者等からなる「高校改革に伴う選抜制度改善検討会」を設置し、10月には、「現時点では『複数志願選抜・特色選抜』が望ましい選抜制度である」とする「検討会」のまとめを公表しました。これを受け、市教育委員会の考えをまとめるためとして、11月14日より24日までの間、市内7ヶ所で保護者等を対象にした説明会が順次開催されているところです。
 西宮市の公立高等学校(全日制普通科)の入学者選抜制度は、1953年(昭和28年)より総合選抜制度が導入され、以来今日まで、一定の学力を有する子どもたちは、地域の公立高等学校に通える制度として、高校が偏在しているという問題をかかえつつも、学校間に序列のない優れた制度として広く市民に支持されてきました。総合選抜制度を守り発展させたいと願う声は、いまも根強くあることは市教育委員会もご存知の通りです。
 しかし今回、兵庫県教育委員会が進める「高等学校教育改革第1次実施計画」で、西宮市では「複数志願選抜・特色選抜」を導入しようとしていることから、これに従う市教育委員会は、「検討会」を設置して市民には非公開で論議をすすめ、その「まとめ」についてわずか7回の保護者等への説明会開催で、早々に市の考え方をまとめるというやり方は、あまりにも非民主的であり市民不在、議会軽視といわなければなりません。同時に、永年にわたり、西宮の高校教育を豊かにしてきた総合選抜制度を、市民の声も聞かずに切り捨てようとしていることに怒りすら覚えるものです。
 議会でも賛否両論となった今後の選抜制度のあり方については、充分時間をとり、広く保護者や市民に情報を公開し、意見を求めたうえで、市の考え方をまとめるべきです。
 以上のことから日本共産党西宮市会議員団は、以下のことを申し入れます。早急に回答を求めます。
  1. 西宮の公立高校選抜制度については、総合選抜制度堅持の立場にたち、県教育委員会のスケジュールに合わせるのではなく、充分時間をとって西宮市の保護者・市民に情報を公開し、意見を聞くこと。

  2. そのためには、現在行なわれている説明会だけでは、仕事を持つ保護者等はまったく参加すらできません。回数を大幅に増やし、夜間や休日の説明会の開催と意見聴取の場を設けること。