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野口あけみ議員の一般質問
2007年06月27日

介護保険について


 コムスンの不正事件は、本来儲けの対象にすべきでない「介護」を儲けの対象にしたために起こりました。利益第一主義、何でも「官から民」では破綻することを象徴した事例です。
 あわせて、06年4月本格実施の「改正」介護保険制度では、「予防重視型システム」への転換と称しながら、実際は「給付費を抑制するシステム」へと転換が図られ、矛盾・問題点が噴出しています。

 そもそも、家族介護の負担軽減、「介護の社会化」を本気でおこなおうとするなら当然サービス利用がすすみ、保険給付費が増えるのは介護保険制度の構造的宿命です。それを増えすぎたからと単に減らそうとしたなら、「必要なサービスが受けられない事態」、「無理心中や殺人など老老介護、家族介護の悲惨な事態」がいっそう広がるだけです。
「介護予防重視」とともに「制度の持続可能性の確保」が介護保険改正の目的とされましたが、負担しきれないような高い保険料を年金から無理やり天引きし、年金からとれないものは貯金を差し押さえしてでもとるという「保険」の形だけが持続しているのであって、肝心の「人を人として思いやり介抱して、日常生活を助けるという介護の心」「福祉の心」は今度の改正には見られません。まさに「保険あって介護なし」「保険あって介護とりあげ」です。
 昨年の制度改正では具体的に、施設入所などでの食費、部屋代が自己負担となりました。約1600人にも及ぶ特別養護老人ホーム待機者の少なくない方々がすごしておられる医療型あるいは介護型療養ベッドは、2012年までに38万床から15万床へ6割削減、介護型は廃止するとしています。訪問介護は月極め制となり、1回の時間も2時間から1.5時間へと制限、介護ベッドや車いすなどの福祉用具は軽度者は原則利用できなくなりました。介護事業者の経営を圧迫し、介護従事者の労働条件を悪化させる介護報酬の引き下げも強行されています。特に新予防給付の単価は抑えられています。

【質問項目】
  1. これらはすべて保険給付費の抑制が目的で行われたと言っても過言ではありませんが、西宮市の介護保険における保険給付費は「改正」前後でどのように変化したでしょうか。00年制度開始からの給付費の伸びの推移もあわせて説明ください。

  2. 改正は「介護予防」を重視するとしましたが、従来保健(健康の健)事業として取り組まれてきた事業が「地域支援事業」として介護保険に組み込まれ、ここでも「介護予防」を進めることになっています。この取り組み状況はどのようなものでしょうか。

  3. 質問3、「改正」から1年、サービスを利用している市民や介護事業者から、どのような声が届いているか。市はこの「改正」をどのように受けとめているか。

  4. 保険料の問題です。06年度からの3期保険料は36.1%の値上げとなり、住民税の増税、国民健康保険料の負担増と合わせて高齢者の暮らしを直撃しています。埼玉県鳩ヶ谷市では3期2年目の今年度、一人あたり年2500円の引き下げを実現させています。3年間の途中で保険料を引き下げるのは異例とも言えますが、過大な給付見積もりと保険料引き上げに対する反省と住民負担増に対してささやかでも支援しようとする立場に立った英断です。西宮でも保険料の引き下げや、保険料・利用料への減免制度の拡充を求めます。いかがでしょうか。

  5. コムスンの問題。厚生労働省が、サービス利用者数や、代替サービス確保の見込みなどについて調査するよう指示している。市の調査結果と対策について、またコムスン以外の不正事業者の有無、再発防止策はどうか、聞かせてください。