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まつお正秀議員の一般質問
2007年06月29日

地産地消の一環としての学校給食に米粉パン導入について


西宮市の農業振興計画では、自給率の向上・環境保全・食育・地産地消など、農業について役割りについての積極的評価がされ、こうべ新聞の調査でも、地産地消について8割の方が好意的という報道もされています。
ところが、全国的にも地産地消の取り組みが強まっているにもかかわらず 西宮市では特産の軟弱野菜などが地元で消費されずに市場を通じて他地域で販売されている残念な結果となっています。生産者と消費者の顔が見える地産地消の取り組みは、将来の人口増や温暖化による異常気象などでの食料不足が懸念される中で環境保全や食糧確保の有効な道です。
本日はその中でも、兵庫県産のコメを使うという地産地消の一環でもあり、国の推奨する学校給食に米飯給食の充実という点からも、米粉パンの導入について質問します。

西宮市で現在取り組んでいる学校給食は4万食にものぼり、その材料を西宮産だけでまかなうことには限界があることも事実であり、現在、学校給食においては『ねぎ』のみ西宮産が使用され、コメや大豆・醤油が兵庫県産使用という水準のとりくみで、県内だけではなく県外、原材料では輸入品も数多く使用されています。西宮市のめざす食育という点からも近場のものを使うことが大変有効であることは歴然としています。そこで今日は学校給食における地元(西宮だけでなく県レベルという意味で)の農産物の消費拡大や、農薬などでついての安全性、また小麦アレルギー対策として米粉パンを給食に取り入れることを提案したいと思います。

2004年度に兵庫県が米粉パンを学校給食に導入する自治体に材料値上がり分の半額を補助する制度を、3年を限度として導入しました。また、米粉パンを一回使用すれば米飯給食一回分とする扱いとなっており、すでに篠山市や猪名川町では学校給食に導入されています。おおむね好評ということで、わたくしも米粉パンを食べましたが、『もちもちしておいしい』『腹持ちが良い』『冷えてもレンジで温めればみずみずしく食べれる』という評判どおりのおいしさで、昨年神戸の北野坂に米粉パン専門店もオープンして、私も行ってきましたが、店の人の話ではリピーターも多いとのことでした。

また、食生活の変化の影響などによるとされるアレルギーのこどもが増えています。特に卵を筆頭に小麦やピーナツなどもアレルゲンとして学校給食の現場では調理員さんの独自の努力での対応がなされています。コメアレルギーももちろんないわけではありませんし、ふっくらと焼きあがらすために、小麦から抽出したグルテンというたんぱく質を混ぜます。しかし、このグルテンはアレルギー反応がきわめて少ないと一般にいわれています。したがって米粉のほうがアレルギーの対象が少ないとされています。現在では小麦グルテンを使わない米粉パンの試作(試しに作る)なども行われています。さらに、小麦はそのほとんどを輸入に頼り、ポストハーベストなどの影響や、そうした農薬がアレルギーの原因になっているとも言われています。特に地球温暖化の影響で農産物被害が今後拡大するという報道もありますように、地元の環境に合わせた農業は安定的な食糧確保にもつながります。

【質問項目】
  1. 2004年度に兵庫県が学校給食に米粉パンの導入に3年間補助金(具体的には材料値上がり分の半額)が打ち出された時に市としてどのように検討されたのでしょうか。

  2. 米粉パンは食育・地産地消に貢献すると思いますがその評価をどのように考えられているか、また今後学校給食に導入するつもりはないかお答えください。