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意見書
2008年03月24日

輸入食品・農産物の安全・安心の確保を求める意見書


上記意見書案を次のとおり西宮市議会会議規則第14条第1項の規定により提出する。

平成20年3月24日提出

提出者 西宮市議会議員
石埜明芳
今村岳司
大川原成彦
片岡保夫
喜田侑敬
澁谷祐介
杉山たかのり
田中渡
野口あけみ
町田博喜
八木米太朗



輸入食品・農産物の安全・安心の確保を求める意見書


この間、中国産冷凍食品の農薬汚染などをめぐる食の安全を脅かす事件が相次ぎ、とりわけ輸入される食品や農産物の安全性や加工食品表示のあり方に対する不安や不信が広がっている。
食の安全・安心は国民の命にかかわる重要問題である。しかし、日本は食料の61パーセントを輸入に頼りながら、膨大な輸入食品の検査が追いついていない現状がある。現在、全国の31の検疫所で輸入される食品などを検査する食品衛生監視員が現在わずか334人しか配置されておらず、輸入食品全体の10パーセント程度しか検査されていない。しかも、そのうち残留農薬の検査ができるのは横浜と神戸にある検疫検査センターの2ヶ所のみである。その検査もモニタリング検査で流通を止めずに行われているため、検査で 「有害」とわかった時には「すでに消費されていた」ということになっている。また、加工食品や肉・魚については2006年10月1日までは残留農薬検査の対象とはなっていなかったが、現在では全食品対象となっておりながら、調理冷凍食品は「原材料が多く、何から検出されたのかの特定が難しい」という理由で、まったく検査されていないのが実態である。
検査体制や輸入業者への指導を強め、汚染や違反があれば流通を止めるなどで被害を未然に防ぎ、万が一被害が出たときには原因究明を最優先させ、直ちに国民に情報提供を行い、被害拡大を防ぐことが求められている。
よって、政府におかれては、下記のことを実施されるよう強く要望する。


  1. 輸入冷凍食品被害の拡大防止と、原因究明を早急に行うこと。

  2. 輸入食品・農産物の検査体制・検疫体制を抜本的に強化すること。

  3. 輸入業者に対する指導・監督を強めること。

  4. 加工冷凍食品の原材料や原産国表示の改善を行うこと。

  5. 農産物生産拡大と食料自給率の向上に努めること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成20年3月日
西宮市議会

(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
厚生労働大臣
農林水産大臣