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野口あけみの一般質問
2008年07月09日

国民健康保険について


 市は、兵庫県で一番高い国民健康保険料の引き下げのため、一般会計からの2億5千万円繰り入れを実施しました。一般会計から保険料引き下げのために繰り入れるのは2003年度以来、5年ぶりです。この背景には毎年のようにあがる保険料に「これ以上は限界、高すぎて払いたくても払えない」という市民の厳しい生活実態から「国保料の引き下げを求める西宮市民の会」を中心とする市民の運動が大きく広がり、私たち日本共産党議員団も議会内外で市民と連携した取り組みを進めてきた成果、と考えています。また、市関係者の皆さんのご努力にも、改めて敬意を表します。

 今年度は全国の3分の1近くの自治体で、国保保険料が値上げとなっています。後期高齢者医療制度導入で支援分の支払いが増え、値上げするなどと説明しているところが多いようですが、自治体財政健全化法の施行を契機に、一般会計からの繰り入れを縮小するというのが実際のようです。ともあれ、西宮市では、2億5千万円投入などの効果で保険料の引き下げとなり、市民は大変喜んでいます。

 国保は退職高齢者やフリーターなど無職者や非正規労働者、零細自営業者など低所得層によっている保険であるという構造から、これ以上加入者の負担を求める道はすでに破たんしています。所得に占める保険料の率を比べると、05年度の比較で、国保では11.6%、政府管掌健保で7.4%、組合健保で5.1%です。国保世帯は最も低い所得にも関わらず、最も保険料負担は重くなっています。

 市では、当面3年間、2億5千万円ずつ保険料抑制のための一般会計からの繰り入れが確約されていますが、大幅に国庫負担・県負担を増額させることとともに、市としては保険料抑制のための一般会計からの繰り入れをさらに行う以外に再生の道はありません。今後も引き続き市民のくらしの実態をつかみ、引き下げのために努力をしていただきたいと思います。
 
 そこで質問の1点目、今回の2億5千万円の繰り入れは、1億5千万円が保険料抑制分、1億円が市独自減免の拡充です。この繰り入れ等で、国保加入者のうち、どれだけの方がどれぐらい引き下がったのか、全体像をお聞かせください。

 2点目、後期高齢者医療制度導入に合わせて65歳以上のみ世帯の国保料も年金天引きされることとなりました。多くの自治体でこの10月から始めると聞いていますが、支払う側の事情や生活苦などに配慮することなく、一方的に保険料を奪い取る「年金天引き」は行うべきでないと考えるがどうか。

 3点目、全く制度が別の国民年金保険滞納者に、国民健康保険の保険証を短期証にせよ、という動きがあり、これも10月からと聞いています。よもや市は実施しないとは思いますが、いかがでしょうか。