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野口あけみの一般質問
2008年09月09日

南北バスとコミュニティバス


 山口地域と南部市街地を直接連絡する南北バスが、昨年9月から約3カ月の試行運行と、「検討委員会」での検討を経て、来年4月より運行されることとなりました。
 今議会には運行のための基金設置条例案、3億2000万円を基金とし、そのうち1億7700万円を取り崩して車両を購入する補正予算案が提案されています。
 地元山口地域の皆さんをはじめ市民が待ちに待った南北バスの運行を日本共産党議員団としても歓迎するものですが、市の提案にはいくつかの問題点も指摘しなければなりません。

 問題点の1点目は、運行には相当額の赤字が想定されるとして、市と地元で協議がなされ、1億2千万円の寄付を山口徳風会から受けることとしたことです。市が地元自治会を通じて徳風会に要請したとのことです。結果として寄付をいただくことを否定するものでもありませんが、地元や住民の協力のあり方として、こうした事例は前例とすべきではありません。

 問題点の2点目は、あらたな事業がはじめから「将来廃止もあり」で開始されることです。当面4年間実施し、2012年度に「評価委員会」で事業継続の可否について判断するとしています。その事業評価の結果、赤字が大きく廃止すべきの議論が出たら、高校在校生に配慮して3年間は継続する。都合当面7年間の実施を決めるというのが今回の市の提案です。こんな腰の引けたやり方でいいのでしょうか。しかも地元から多額の資金協力をえながらです。
事業採算性を市は強調していますが、南北バス運行は、採算をとるのが目的ではなく、北部市民の交通不便を解消するという行政課題の解決が目的であるはずです。もちろんできるだけ赤字は出さない努力は必要ですが、「赤字が出るから廃止」では、交通不便解消という行政目的は果たせないことになります。

<質問>
  1. 南北バス事業実施に当たっては、「赤字が出れば廃止」を前提とするかのような今回のやり方を改めて、あくまで事業を継続するという立場でとりくむべきと考えるがどうか。お答えください。

  2. 市民要望も強く、市長公約でもあるもう1つの課題であるコミュニティバスについての検討はどこまで進んでいるか。お答えください。