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まつお正秀の一般質問
2008年12月09日

中小業者への融資制度の拡充について


先ほども経済状況についてふれましたように、1929年来の恐慌の再来とも言われる事態になりつつあるなかで、日本でも採用取り消しや、大企業までもが数千人規模での雇い止めや解雇をするなどがあいついで発表されていますが、特に中小零細企業への影響は深刻です。大企業は下請けへのしわ寄せや解雇しやすい派遣労働などの首切りで利益確保の調整をしようとしていますが、中小企業は首も切れないし、親企業に文句も言えずに泣き寝入りをするしかありません。特に今年に入ってからの原油高騰はあらゆる方面に影響を与え、国をはじめとして地方自治体でも様々な支援策が実施されています。しかし、原油高騰が収まった今でも景況感はますます悪化しています。このままでは決算ができないどころか、年も越せない中小企業や業者さんが出てくるのは間違いないと思われます。11月27日の神戸新聞では「県内地場産業受注50パーセント減」「投資より運転資金確保、企業の金融相談殺到」などの見出しが躍っています。12月2日のニュースでは日銀が金融機関への資金流通を拡大するということを発表しましたが、中小零細企業にはほとんど効果は期待できないというのが大方の見方です。この二年間で大銀行4グループの中小企業への貸し出しは、貸し渋りや貸しはがしで5兆7千億円も減っています。さらに、昨年10月から信用保証制度(返済不能に陥った場合に保証協会などが弁済を行う制度ですが)これの保障100パーセントが80パーセントに減らされる「責任共有制度」が導入された為に金融機関としては100パーセント保障されない為に、さらに貸し渋りを助長することになっています。そのような中で東京都を中心に、江戸川区、墨田区、品川区、中野区、大田区、府中市などがあいつで無保証や利子補給の融資を実施しています。特に中野区の制度は政府の指定業種でなくても売り上げの3%の減少基準を満たせば借りられると、大変喜ばれているそうです。この間西宮市も原油高騰などを受けた経済支援策を打ち出すとともに、市政ニュース11月10日号で中小業者向け融資制度についての国の支援策や市の融資制度紹介の記事が掲載されてから融資の相談が大幅に増えているということで、喜ばしいことだと思いますが、まだまだそうした救いの網に入れない方や事業者がたくさんおられると思います。
この間わが党議員団は、毎年度ごとに予算要望書を提出していますが、その中の中小企業対策として、無担保・無保証人・限度額500万円の市の直接融資の創設と同時に、それとは別枠での仕入れなどで緊急に利用できる30万円までの小口の直貸し制度の創設を求めています。

<質問>
  1. 国がセーフティネット保証認定融資(中小企業者の責任でなく災害や不況などの外的要因による経営弱体化などを自治体が認定して融資補償限度額の別枠化)の対象拡大などの対策に取り組んでいますが、現在の市への相談状況はどのようになっているか。また、先ほどの市政ニュースで融資の記事が掲載されて以降の前年比の相談件数や利用状況はどのように推移しているでしょうか。

  2. 当面、来年3月までとの限定で、東京中野区のように業種指定せず、二年間金利補填する無担保、無保証人、限度額500万円の緊急直接融資制度を設けるべきと思うがどうか。

  3. 小規模な業者さんに限定した当座のつなぎ資金として、30万円を限度とした市の直貸し制度を設けてはどうか(たとえば飲み屋さんが大口の忘年会の予約がきたが、その仕入れるお金がないという場合などに使え、みすみす儲かる機会をなくす事のないような)