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上田さち子の一般質問
2008年12月11日

御前浜防潮堤の改修工事について


去る11月3日、毎日放送のボイスという番組の「憤懣本舗」というコーナーで、「ガラスの堤防って大丈夫?」というタイトルで西宮市西波止町地先の御前浜防潮堤改修問題を特集しました。ご覧になられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。県事業ではありますが西宮市民の命にかかわることであり、今回、一般質問で取り上げることにしました。

今年9月26日、突然県からのアンケートが近隣住民に抽出で実施されましたが、このときはじめて堤防の建て替えを直近住民が知ることになりました。内容は、建石線の突き当り部分の堤防を切り取り、さらに東側60メートルを斜めに削る。そして海側5メートル奥に新たに堤防を設置するというもの。建石線から海側に出るには、馬の背となる50メートルのスロープを利用し、新たな堤防には縦1.2メートル幅4.8メートルのガラス窓を三つ設けて見通しをよくしようという計画となっています。

住民にとっては、今回の計画は寝耳に水の上、ガラス窓の堤防で本当に大丈夫なのかと驚きが広がるのは当然でした。こんな計画はやめてもらいたいという思いの中、10月24日夜住民が要求し、西波止会館で兵庫県尼崎港管理事務所港湾整備課の住民説明会があり、西波止・泉・前浜各自治会長や多くの住民が参加、私も出席しました。このとき、港湾整備課の池田課長は「堤防は100年はもつ。津波や高潮を防ぐ役割自体、今でも問題なし」窓つき堤防は「住宅地と海の分断感の解消、堤防の向こうが見えることで海辺に行ってみようかなとなるかもしれない」などと説明しました。これに対し住民は「ガラスが本当に安全なのか知りたいのに不安」「今でも花火の被害で困っているのに、これ以上車がどんどん増えて駐禁問題はどうするのか」「工事のことなどまったく知らなかった。こんな窓あきなんて止めてもらいたい。このままで置いておいてほしい。これがほとんどの人の意見です」と口々に発言されました。

約40年前に兵庫県が整備した防潮堤は、津波や高潮から西宮市民を守るという重要な役割を担ってきており、約100年はもつとされるこの防潮堤は、今後とも市民の安心安全にとってなくてはならない大切な施設であります。いま述べた通り、公共事業だからと住民の理解も得ずに突っ走ることは許されません。防潮堤をいま改修することは必要がなく、この計画は直ちに止めさせるべきです。その立場から以下質問します。

<質問>
  1. 今回の経過について、特に近隣住民に対する兵庫県の事業説明の在り方、参画と共同という立場からみて適切、妥当だと思われるか。

  2. 窓あき堤防の安全性は確実に担保されているのか。