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トピックス
2009年03月30日

「右翼と結びついた党利党略の『決議』採択は
西宮市議会の歴史に汚点を残す!」
杉山たかのり議員が質疑と反対討論


 3月24日の議会最終日、政新会の坂上明議員と、にしのみや未来の今村岳議員は、「西宮市教職員組合による教頭推薦問題及び争議行為計画問題について調査報告と再発防止を求める決議案」を提案しました。
 これは、今村議員が代表質問で、坂上議員が一般質問で西宮市教職員組合の問題を取り上げ、市教育委員会の答弁が不十分として、市議会の決議を求めたものです。
 杉山たかのり議員の質疑の中で、決議案の中身が「類推」ばかりで、事実にもとづかないこと、決議案の背景に自民党の総選挙にむけた民主党攻撃と、右翼的潮流の日本教職員組合攻撃があること、などが明らかになりました。
 この決議案について、日本共産党西宮市会議員団は反対しました。
 採決では、政新会、にしのみや未来、公明党議員団、無所属のざこ、木村両議員が賛成、日本共産党西宮市会議員団、西宮グリーンクラブ、無所属の島田、たかはし、西田、長谷川、よつや各議員が反対、無所属の中尾議員は退場、24対18で採択されました。

 以下、杉山たかのり議員の反対討論と決議案を掲載します。




杉山たかのり議員の反対討論


 ただいま上程中の決議案第5号「西宮市教職員組合による教頭推薦問題及び争議行為計画問題について調査報告と再発防止を求める決議案」について、日本共産党西宮市会議員団は反対をいたします。以下、理由を申し上げます。
 この決議案が指す、西宮市教職員組合は、教頭推薦問題について、人事介入をしていると誤解を生じかねないものだったと、組合ニュースの記事について問題を認め、すでに是正の措置をとっていることが市教育委員会からも議会に報告されています。また、争議行為計画については、もともと兵庫県教職員組合の問題であり、常識的に考えてもストライキ権が奪われている教職員組合が本来のストライキをすることは考えられません。
 事実よりも類推、憶測にもとづいて、憲法で保障された労働組合運動に対して、西宮市議会を政治介入させようとする、憲法と民主主義を踏みにじる、許しがたい性質を持った決議案であります。
 先ほどの質疑でも明らかになりましたが、この決議案の提出された背景には「日教組問題究明議連」という自民党の一部議員が総選挙を念頭に、日本教職員組合をターゲットにして、民主党を攻撃するというねらいが見えます。この動きと、増木重夫なる歴史を逆行させ戦前の日本へ引き戻そうとする偏向した右翼的潮流とが結びついた勢力が、党利党略的な行為を西宮市議会におしつけようとするものであります。
 このような決議案を、西宮市議会が採択することになれば、これまで市民とともに市議会の諸先輩方が築き上げてきた市議会の権威、品格をおとしめ、市議会の歴史に、拭い去れない汚点を残すことになります。西宮市議会が右翼勢力に加担し、その策謀の方棒を担ぐことは、断じてあってはならないことです。
 よって、日本共産党西宮市会議員団は、決議案第5号に、反対いたします。





          
決議案第5号


西宮市教職員組合による教頭推薦問題及び争議行為計画問題について調査報告と再発防止措置を求める決議の件


 上記決議案を次のとおり西宮市議会会議規則第14条第1項の規定により提出する。

  
平成21年3月24日提出

提出者  西宮市議会議員 今 村 岳 司

〃 坂 上   明


西宮市教職員組合による教頭推薦問題及び争議行為計画問題について調査報告と再発防止措置を求める決議(案)

 平成20年12月4日付の西宮市教職員組合機関紙「西教組ニュース第2924号」に掲載された組合による教頭人事への介入を類推させる文言及び関連記事、また兵庫県教職員組合が平成20年12月4日に発行した「教育ひょうご速報bX」に記載された争議行為(ストライキ)の計画を類推させる記事、及び西宮市教職員組合内部資料とされる文書に同計画の実施を西宮市教職員組合としても準備していたと類推される記載があったことは、地方公務員法第37条及び第55条に抵触する可能性があり、国、県、市各議会でも取り上げられるとともに、文部科学省が兵庫県教育委員会を通じて調査究明の指示を出したこと等が新聞等でも報道され、地方公務員及び教育行政に対する信頼を揺るがしかねない事態となっている。
 よって西宮市議会は教育行政の中立性、職員団体の順法性に対する信頼を確保するため、前記諸問題に対する事実関係の調査、並びに問題があった場合の再発防止のための対策を市議会に対して早急に報告するよう、西宮市教育委員会に求めるものである。
 以上、決議する。

平成21年3月24日

西 宮 市 議 会