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2010年度予算要望書
2009年10月19日

中央病院


  1. 新政権は、自公政権が続けてきた社会保障費2,200億円の削減方針は撤回し、医療崩壊を食い止め、国民に質の高い医療サービスを提供するとしている。また、社保、厚生年金病院を公的病院として残すことも明言し、医療政策の転換が起きようとしている。医療費負担増や医師不足など国の医療費抑制策のもと、中央病院は、経営危機に陥っているが、今後も地域医療に貢献し市民に信頼される病院づくりをめざすとした第2次経営健全化計画に取り組んでいる。2008年3月には「西宮市立中央病院あり方検討委員会」の答申が出され、今後、当病院が果たすべき役割・機能、及び取り組むべき事項として、(1)救急医療、高度医療 (2)緩和ケア(ホスピス)病床の設置 (3)総合的ヘルスケア、市民の疾病予防・健康管理 (4)県立西宮病院との連携 (5)経営健全化の努力と経営形態の見直し、が提言されている。
      総務省の「ガイドライン」は「経営効率化」「再編・ネットワーク化」「経営形態の見直し」の3つの視点にたった改革を推進するよう求めているが、新政権のもとでの政策を見極め、以下のことに取り組むこと。
    1. 今後とも、高度医療、特殊医療、救急医療など地域医療の中核的な役割をはたせるよう、人的確保も含めて、再建をはかること。
    2. 「西宮市立中央病院あり方検討委員会」の答申では、経営形態を非公務員型の地方独立行政法人を求めているが、現行の市直営を堅持すること。
    3. 真の再建にあたっては、病床増と施設改善は不可欠であり、病院そのものの建て替えが必要である。第4次西宮市総合計画の早期に盛り込むこと。
  2. この間、内視鏡センターや糖尿病センター、外来化学療法室など、新たな特色をもたせた展開に努力が払われている。しかし、依然として医師不足により、患者数の確保はすすんでおらず、解決は急務である。現在、産科は休診、耳鼻咽喉科は応援医師の確保で外来診療が再開されているが入院は休診のままである。ひきつづき、両診療科、内科、整形外科などの優秀な医師の確保に全力をつくすこと。
  3. 救急医療では、小児救急や内科、外科の実施日を拡充し、外科系で一次救急に取り組んでいる。さらに全国的に要求の大きい365日、24時間体制が必要な「小児救急」の告知を行い、特色ある病院をめざすこと。それに必要な小児科医の確保もあわせて行うこと。
  4. 入院、外来患者とも、その7割以上が所在地周辺の上ヶ原、甲陵、甲武、平木、瓦木、深津各中学校区に集中している。これは、他地域からは交通の便がきわめて悪いことも要因の1つとなっている。主要駅からのコミュニティバス導入について、他関係局とも連携して、真剣に検討すること。