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上田さち子の代表質問
2010年03月01日

マンション開発の抑制策について


 人口急増に歯止めがかからない事態が、西宮では依然として続いています。つい最近まで山田市長は人口増を手放しで喜んでおられましたが、今年の行政方針には人口が増え続けていることに対するコメントはどこにもありません。あまりにも行政課題が膨らみすぎ、対応しきれなくなってきたからでしょうか。

 私が住む香枦園校区は、大企業の社宅跡や酒造会社所有の土地などが、次々とマンションに変わり、人口急増地域の典型となっています。すでにプレハブ教室が4つ設置され、新年度はさらに追加されても、再来年にはパンク寸前となる見込みです。このようなことから、昨年地元自治会あげて市に対し「教育環境保全のための住宅開発抑制に関する指導要綱」で、現在の「受け入れ困難予測地区」から一ランク上げ、事実上開発がストップする「準受け入れ困難地区」に強化して欲しいと要望されましたが、市はこれを退けています。
 さらに香枦園校区を含む浜脇中学校では、平成26年には教室が4っつも不足する事態となります。もちろんこの地域は、保育所不足も非常に深刻となっていることは言うまでもありません。

 マンション開発を無秩序に進め、せっかく移り住んできた若い世帯を、いま不況が襲っています。家計のため、奥さんが働きに出たくとも、保育所に入れず困り果てているのは、自己責任だと片付けられるでしょうか。当然ながら人口増を伴うマンション開発を進めるのであれば、行政としてそのことによる学校や保育所、公園など、受け皿をしっかり保障してこそ、山田市長がまちづくりの基本としている「文教住宅都市」といえるはずです。対策が後手後手に回る、それも不足だらけとあっては、泣くに泣けないのが市民のみなさんです。

 また、多くの学校でプレハブ教室が設置されていますが、これで対応できれば開発可能とする、当局の姿勢は間違っています。運動場の面積が狭まり、プレハブ教室と本教室の連携は悪くなるし、トイレなどの使い勝手も悪く、教員や子どもたちに不便を強いているのではないでしょうか。本来、多様に使用できるはずの空き教室も使えないため、子どもたちの教育環境が、この間ずいぶん劣悪になったといわなければなりません。

<質問>

  1. 全市でプレハブ教室が何教室になったのか。プレハブ教室設置により、運動場の面積は基準に比べてどうなっているか。教室不足対策として、この間費やした一般財源はどれくらいか。
  2. 香枦園校区は、新年度でプレハブ教室をさらに追加するなど、市内で一番緊急措置がとられている校区です。地元香枦園自治会連合会からも、開発抑制のさらなる強化策も求められており、早急にこれ以上の開発が進まないように「準受け入れ困難地区」に指定すべきと考えますがどうでしょうか。
  3. 浜脇小学校区は、新校舎ができプレハブ教室が解消されたことから「準受け入れ困難地区」から、この秋にも規制緩和し開発にGOサインを出そうとの計画と聞きます。保育所などその他の受け皿も十分できた上のことなのか。緩和する際の基準・根拠を明らかにしてもらいたい。