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杉山たかのり一般質問
2010年06月23日

環境にやさしい自転車の利用促進について


クリックで大きな写真を表示 地球温暖化を抑止することは、人類共通の待ったなしの課題です。
 現政権は、主要国が温室効果ガスの大幅な削減に同意することを前提条件に、中期削減目標を25%としていますが、この姿勢では、先進国としての責任を果たすことにはなりません。日本に課せられた先進国としての国際的義務を果たすために、2020年までに1990年比で30%削減することを明確にした中期目標を確立し、2050年までに80%削減するという長期目標にむかって着実に実現していくための手立てを講じなければなりません。そのためには、二酸化炭素の最大の排出源である産業界に公的削減協定を義務付ける必要があります。原発だのみではなく、自然エネルギー利用を促進・拡大するために、固定価格買取り義務制度の導入も必要です。
  同時に、個人でできることはなんでも取り組むことも非常に大事です。
 太陽光発電を自宅に設置する、ハイブリッドなどエコカーに買い換える、など、かなりのコストをかければできる取り組みもあります。
 誰でもはじめられること、節電に努める、買い物にはエコバッグを持っていく、などなどの努力も大切です。
私自身も、最近はわずかですが、いくつかの事で心がけるようにしています。
まず、電気を消すなど節電する。出かけるときは、できるだけ水筒を自宅から持ってくるようにして、ペットボトルなどを買わないようにしています。それから、クルマは必要時以外はつかわず、徒歩あるいは自転車での移動を、できるだけ心がけるようにしています。
 さて、その自転車利用についてです。
 自転車は、環境にやさしく、経済的で、健康維持にも最適な交通手段です。その利用も年々増えてきています。しかし、一方では自転車による交通事故が多発しています。自転車が当事者の事故は2008年で約16万件、交通事故全体の2割を占めています。自転車対歩行者の事故は、最近10年間で約5倍にもなっています。
 このことについては、2007年3月議会一般質問でわが党のたてがき初男議員が「環境にやさしい自転車が真に安全な乗りものになるように解決すべき問題について」で質問をしています。
 自転車が軽車両として位置づけられていることから、歩道ではなく車道側に自転車専用通行区分帯を設ける構造分離型道路についての見解を求めるとともに、臨港線や小曾根線への改修整備、自転車利用者への交通規則の周知徹底について質問をしています。市は、道路のあり方について調査研究をすると答えています。
 自転車道の整備や安全対策など、解決しなければならない課題がありますが、「環境にやさしい」という観点から、自動車利用を減らすことを目的に、自転車利用をどう促進するのか、このことをまちづくりを含めて位置づけを強めていく大事だと思います。
 参考にしなければならないのはヨーロッパです。温暖化防止対策のすすんでいるヨーロッパでは、自転車施策について国が目標や計画を持って取り組んでいます。具体的な施策として、(1)自転車の走行、駐車のための施設の整備(2)自転車と公共交通機関との連携、衝突などを防止するための安全向上策、(3)通勤や通学のほかレクリエーションとしての自転車利用を積極的に推進しています。
 交通政策の際立った特徴は、歩行者、自転車、自動車それぞれが同等の移動の権利と義務を持ち、その上で「人が優先」という原則をおき、自転車も自動車も同等に計画的に交通政策を講じています。
 地球温暖化防止策として、自動車による二酸化炭素排出を抑制する点で、自転車利用は現実的な代替手段といえます。自治体としてもより、市民への支援を含め具体的な施策の実現が求められます。

<質問>
  1. 自転車利用の促進について、単に自転車が環境にやさしい、あるいは健康にいい、ということではなくて、CO2を大量に排出する自動車に依存するまちづくりから、一つは公共交通機関の充実による利用促進、そして移動手段としての自転車利用を促進する、環境、特に地球温暖化対策からのアプローチによるまちづくりが必要だと思います。
    河野市長の所信表明でも取り上げている「持続可能な地域づくりECOぷらん?西宮市地球温暖化対策地方公共団体実行計画」では、低炭素型都市の形成という項目がありますが、自転車利用の促進という点では、公共交通機関の利用という視点からしか、取り上げられていません。しかも、このプラン以外では全く低炭素型都市の形成と自転車利用促進は位置づけられていません。環境・地球温暖化対策としてもっと明確に位置づけるべきではないですか。
  2. 同プランには「自転車利用者が安心して通行できる走行環境の改善に努めます」と、あるります。この間何人かの議員の方が、自転車道、あるいは自転車専用レーンの整備について質問されていますが、土木局からの答弁は、ソフト面では一定の取り組みがされているものの、ハード面では、いずれも現時点では取り組みは困難だとするものばかりです。
    いまのクルマ優先のまちづくりから、歩行者も自転車もクルマも同等のまちづくりへの転換をこれからの西宮市として打ち出していくべきではないか。
    具体的に、土木局や都市局との連携や協議はどうだったのですか。これからの事になりますが、全庁的な取り組みがいると思いますがどうですか。
  3. 西宮市役所として、今できる具体的な取り組みをすべきではないでしょうか。数年前、厚生常任委員会の視察で環境先進市の川越市にいった際、、電動機付自転車を大量に購入、公用車からの転換を図っているということを聞きましたが、西宮市ではなにか取り組んでいますか。