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まつお正秀の一般質問
2010年06月24日

市民農園の拡充について


日本でもグリーンツーリズムという都市と農村の交流としてあぜ道や農道を歩いて自然を散策する取り組みが普及しつつありますが、特に最近では、レクレーション機能とあわせて農業体験とともに自家栽培ができる、また食育などの幅広い機能があることから市民農園の人気が高まっています。全国的にも耕作放棄地が問題となっており、このような土地を全国的にフランチャイズ形式で貸し農園として経営するマイファームという会社が最近急成長しており、西宮でも昨年鷲林寺に118区画オープンし、今はほぼ満杯で、今年7月には上山口に100区画、すみれ台に50区画がそれぞれオープンする予定だということです。さらに、土と親しむことはレクレーション機能にとどまらず、土いじりが認知症予防に効果があるという臨床結果が発表されたり、すでにヨーロッパやアメリカでは、うつ病や神経症、統合失調症に悩む人たちの心や体の健康の改善に役立つとして園芸療法という治療法も確立されており、土とのふれあいの幅広い効果が注目もされているところです。

先般、市の定期監査報告書をいただきましたが、その中で市民局に関連して17番目の項目に貸し農園についての記述があります。その内容を少し紹介しますが、西宮市では直営の市民農園を現在7箇所266区画で開園していますが、利用期間は希望者が多数にのぼるため二年を限度としています。平成21年度の応募倍率をみてみますと最も低いところでも1.6倍の下山口農園、ここは開設が段上町の次に遅かったわけですが、以前から開設されている神垣市民農園では19.6倍にものぼったということです。管理経費、すなわち市が徴収する費用は年間一区画1万400円、井戸水くみ上げの大森農園だけは800円安くなっており、農園管理と作付け指導などが「西宮市都市農業推進協議会」に委託されているということです。そして、平成17年9月に特定農地貸付けに関する農地法などの特例に関する法律が改正され、従来の自治体や農協以外に、農業者(農家さん)等が市民農園を開設できるようになり、市直営農園よりも利用料は約1,5倍にはなりますが市内では現在、上大市二丁目に44区画、鷲林寺町に16区画、上ヶ原4番町に10区画の三箇所に開設されており、これを市直営の市民農園と合わせると10か所で336区画となっています。そしてこの監査報告書の市民農園に関する記述の最後には、今後とも市民農園の増設を検討してくださいと結ばれていますが、先ほど述べた様々な効能からも「市民農園の増設を」という点では私も全く同じ思いです。

<質問>
  1. 一点目は、市直営の市民農園が7園になってからここ4年ほどの市民農園の倍率はどのように推移しているか
  2. 二点目は、市内では競争率が高いためにあきらめて近隣市などに農園を借りている人もあると聞くが、西宮市の市民農園で落選した人たちも含めてその後の実態について調査はされたことはあるか。
  3. 三点目は、この3月議会で中核市として行われている包括外部監査の結果報告書をいただきましたが、ここでは遊休地の有効活用がいわれており、その中で一部の北部の地域について、市民農園や公園などの市民に行政サービスを提供できるよう有効活用を図るべきとあります。
    1. その報告書で指摘されているすみれ台の土地約22588?、ここは市街化調整区域のために開発や建築が規制される土地となっておりますが、市民農園として検討されたことはあるかどうか。
    2. 市所有の遊休地のうち、小規模土地についても、暫定的に市民農園などで活用する計画はないか。
    3. 北口北東地区における、一般的に分譲などの取引が困難といわれる小規模な土地がいくつかあると聞いているが、ここを暫定的に市民農園として活用するなどの計画はないか。
  4. 四点目は、特定農地貸付け法に基づき、市ではなくて農業者(農家)などが自ら運営する市民農園が現在3園あるが、こうした市民農園の新たな開設に向けては現在どのような働きかけが行なわれているか。
  5. 五点目は、今後、市が開設の市民農園の増設を進めていくべきと考えるが、市の見解を伺っておきます。