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杉山たかのりの一般質問
2010年12月10日

アサヒビール西宮工場閉鎖問題について


クリックで大きな写真を表示 前市議会最終盤の9月28日に?アサヒビール西宮工場が来年8月に閉鎖される?との記事を各紙がいっせいに報じました。突然のことに、市長も「寝耳に水だ」と言われたそうですが、私も全く同感です。
日本共産党西宮市会議員団は、9月定例会最終日の決算認定に対する討論で、「これは市の財政への影響もさることながら、雇用を含め地域経済にとっても大変な影響を及ぼします。さらに、跡地利用によっても、住環境を含む影響が考えられることからも、西宮市として、大企業の社会的責任をふまえて、しっかりと協議をするよう求めます。」と、意見を述べました。
 今、大企業による工場閉鎖や事業撤退は深刻な問題になっています。身近なところでは三菱重工神戸造船所や森永製菓塚口工場などの工場閉鎖があきらかとなっています。大企業による工場閉鎖や事業撤退は、労働者や下請け、地域経済におよぼす影響ははかりしれないものがあります。
 特に問題なのは、経営破たんによるものではなく、円高対応や競争力強化のため行われているものが増えてきています。人員削減による固定費の圧縮、リストラを進めることで収益をあげるというものです。
 日本共産党は、(1)地域も含めた利害関係者に事前に説明、相談を行うことを義務付ける (2)閉鎖や撤退を回避する努力を義務付ける (3)やむなく閉鎖・撤退する場合、雇用・地域経済への影響を最小限にする努力を払う (4)地域への社会的責任の放棄に対するペナルティーとして工場閉鎖に伴う地元産業活性化のための資金供出義務、など規制とルールづくりを提起しています。
 アサヒビール西宮工場閉鎖について、市民の関心は非常に高いと思われます。市税をはじめ市の収入減、雇用の問題。地域経済への影響、閉鎖した場合の跡地がどうなるのか、など大変な問題となります。
 西宮市も、アサヒビールに対して雇用等についての要望書を提出しています。また、跡地活用検討会議を設置し今後のまちづくりについての検討をはじめています。
 約10万2000平米の敷地ですから、大型商業施設や巨大マンションなどがくれば、津門地域だけでなく全市的に影響をおよぼします。アサヒビールが所有する土地だからといって、一企業の自由にはさせるわけにはいかないと思います。
西宮市は、これまでにも、酒造工場、競輪場、阪神パーク、西宮球場、阪神パークなどの跡地利用で、都市計画等での対応をせず、大規模な商業施設やマンションが建設され、まちづくりに大きな問題となりました。その経験からも、事前に規制をするなどし、市として責任をもってまちづくりを進めるべきだと思います。

<質問>


  1. アサヒビール西宮工場の閉鎖について、この間の経過をお聞きします。

    現在の経済状況から見てもこのようなことは今後も起こりうることだと思います。大企業の工場閉鎖や事業撤退について、市長の認識もあわせてお聞きします。

  2. アサヒビールの工場閉鎖で、西宮市と市民への影響が、具体的にどのようにあらわれてくると考えているのか。

  3. 市は商工会議所と連名で、西宮市との跡地利用についての協議と関連事業者と従業員の処遇について万全の対策を講じるよう要望書を提出されていますが、それに対する回答はどうなっているのか。

  4. 約10万平米の工場敷地は非常に広大であり、本市のまちづくりに大きな影響をおよぼします。市は跡地問題検討会議を設置しましたが、現時点での市の考え方をききます。民間の敷地に対する跡地利用について、活用検討のため、プロポーザル方式で委託先を決めることしていますが、その後の状況をおききします。

    特に、工場跡地の活用についての方向性が出るまでは、市として開発規制をかけるなど、一定の手だてが必要だと思いますがどうでしょうか。