まつお正秀の一般質問/* --項目挿入-- */?>
2011年06月29日
防災計画などの見直しについてこの3月11日に起きた東日本大震災では、西宮市としてただちに対策本部も立ち上げ、当日から職員などを現地に派遣するなど迅速な対応をされるとともに、その後も継続的な支援活動をされていることに敬意を表するものです。そして、今後もあらゆる支援を行なわれるよう求めるとともに、この震災から教訓を学び、現地に派遣された人たちの声にも耳を傾けながら、今後、西宮市の防災計画などの見直しに生かしていかなければいけません。 このたびの震災は海溝近くの断層の三つ以上が連動した可能性が高く、広範囲の震源域によってマグニチュード9.0という過去に例を見ない様な最大級の揺れと、通常のプレートのゆがみの反動の津波に加え、プレート近くの長年の堆積層がさらに跳ね上がって海水を押し上げたともいわれる津波の被害によって、多くの命だけでなく、家や家財道具、船や機械や工場など、生業にかかわるあらゆるものを根こそぎ奪っていきました。実際に今回のような規模の地震や津波が起きたわけですから、西宮市としても今後は想定外という言葉で済まされない防災・減災対策を講じていかねばなりません。 さらに福島第一原発事故によって放射能による汚染被害などの収束の目途が立たない深刻な状況が今も続いています。これは、この間の政権が「安全神話」に基づいた国策として、電力会社などと共に原発を推進してきたことによってもたらされています。原発からの撤退という点では後日、わが党の杉山議員が一般質問で取り上げますが、原発事故についてはこの度の震災で明らかなように、大気の流れなどで広範囲にわたって影響を及ぼすことが改めて明らかになりました。菅首相が「福島原発近くでは10年20年住めない」という発言をしましたが、今後の成り行きではその期間を上回る可能性だけでなくその地域も広範囲に及ぶことも否定できない事態となっています。また、原発で生じる「高レベル放射性廃棄物」をどう処分するかについて誰も答えを持っていない技術的に未完成な現時点において、中国自動車道などで使用済み核燃料運搬車などの事故が一旦起きれば西宮市においても同じことです。西宮市地域防災計画では、原発や放射線物質対策に関しては、核燃料や核廃棄物が市内を通過するとき、あるいは放射線取扱事業所の事故などについて触れられています。しかし、原発事故が起きたときの避難や対処の仕方などについても、もともと事故はおきないという想定で作成されていますから、実際に事故が起きた現段階で、今後は防災計画見直しの中に位置づけも変えて盛り込むことが求められています。 東日本大震災から約一ヶ月を経る中で日本共産党市会議員団は4月5日、被災されて西宮にこられた方々への市営住宅の提供や相談窓口の設置、琵琶湖にも大きな影響を与える福井原発での安全の再点検を国や関西電力に求めること、そして何よりも西宮市地域防災計画の見直しなど計5項目の申し入れを市長に対して行ないました。また、私たち議員団は芦屋の党議員団などと共に5月16日?18日まで福島県いわき市へボランティアに行き、被災された家のがれきの撤去や泥の斯き出し、あるいは水路の清掃などに取り組んでまいりました。被災地の現地を見てきたからこそ、そこから教訓を汲み取り西宮で生かしていく責任も私たちにはあると考えています。規模といい、根こそぎ奪っていった被害のあり方といい、現地の大変さを目の当たりにするなかで、今後の復興は並大抵のことではないということも痛感して帰ってきたところです。そして、特に5月18日、水路の清掃に行ったいわき市の豊間地区では海岸線の防潮堤の継ぎ足した部分が壊れ、その壊れた防潮堤も大きな凶器となって暴れ狂った様子は皆さんに配布している資料でもお分かりかと思います。今後、東海、東南海、南海地震が今回のように断層が連動した形で起きれば今までの想定では不十分だということは明らかです。兵庫県も従来の津波予想の2倍で海岸線対策の見直しに向けた準備に入りましたが、市内の海岸線は県が管轄をする地域であるとはいえ、西宮市からも防潮堤の高さや構造について県や国に対して、市民の命と安全とくらしを守るという立場で発信していかなければいけないと考えます。 <質問>
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