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トピックス
2011年07月11日

福島原発事故の収束と原発から自然エネルギーへの移行の関する意見書(案)提出


日本共産党は6月議会で下記の意見書(案)を提出しましたが、賛成少数で否決されました。


福島原発事故の収束と原発から自然エネルギーへの移行の関する意見書(案)



 東京電力・福島原発事故は、日本と世界の人々に大きな衝撃をあたえ、原発に依存したエネルギー政策を、このまま続けていいのかという、重大な問題を提起した。いまなお現地では、深刻な事態が続いている。
今回の原発事故は、他の事故に見られない「異質の危険」が指摘されている。すなわち、ひとたび重大事故が発生し、放射性物質が外部に放出されると、それを抑える手段は存在せず、被害は空間的にどこまでも広がり、時間的にも将来にわたって危害を及ぼす可能性があるという過酷なものであること。さらに社会的には、自主避難を含め約10万人の人々の人生まで狂わせる事態を引き起こすことになった。 
 現在の原発の技術は、本質的に未完成で極めて危険なものである。原発が稼働する過程で、莫大な放射性物質=「死の灰」を生み出し続けるが、それをどのような事態が起きても、閉じ込めておく完全な技術を、人類はまだもち得ていない。まさに福島原発の事故は、そのことをわれわれの前に明らかにした。
 そうした原発を、世界有数の地震国・津波国であるわが国で、「安全神話」にしがみつきながら、集中的に建設し運転することは危険極まりないことである。
日本に立地している54基の原発で、「安全」と断言できるものは、ひとつもない。
 とりわけ、西宮市から80キロメートルの範囲内に立地している、「原発銀座」と言われる福井県美浜・敦賀・大飯・高浜原発は、活断層集中帯にあり、しかも運転開始から8基が30年を超える老朽原発である。しかも、近畿の水がめである琵琶湖とは目と鼻の先の距離でもある。
 よって、政府におかれては、下記のことに取り組まれるよう、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。
 

1、緊急に福島原発事故の事態を収束させるため、日本や世界の原子力問題の研究者・技術者の知恵と技術を結集すること。

2、すべての原子力施設を厳密に管理・検査できる安全基準の確立と体制をつくること。

3、原発をゼロにする期限を決めたプログラムをつくり、自然エネルギーへの転換を進めること。