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2011年9月議会
2011年09月22日

議員提出議案第5号「西宮市議会政務調査費の交付に関する条例の一部を改正する条例制定」に対する杉山たかのり議員の反対討論


クリックで大きな写真を表示 9月21日、本会議に提出され、採決された議員提出議案第5号「西宮市議会政務調査費の交付に関する条例の一部を改正する条例制定」は、提出者の政新会に、市民クラブ改革が同調しましたが、賛成少数で否決されました。
 同議案の本会議質疑をした杉山たかのり議員が反対討論を行いました。以下、発言を紹介します。

:


 ただいま上程中の議員提出議案第5号「西宮市議会政務調査費の交付に関する条例の一部を改正する条例制定」について、日本共産党西宮市会議員団は反対をします。
 以下理由を申し上げます。
 この議案は、改選年度の政務調査費の収支報告を議員にかぎって、通年にするという内容です。
 さきほどの質疑も含めて、問題点は明らかです。
 第1に、議員には4年間という任期があり、4年ごとの議会というのは、基本的に継続されず、議会役職も特別委員会も議員報酬も全て別に扱われるのに、政務調査費のみが継続性を持つということになります。この任期の概念を都合勝手に変えることになります。
 第2に、42名議員の中で、政務調査費の交付の取り扱いに違いが生じます。議員と会派、連続当選と初当選、同じ議員でありながら、公平さが損なわれます。
 第3に、議員の任期が終わったのに、市民に対して政務調査費の使用状況を一部の議員が公開しないことになり、透明性、公開性が低められます。
 第4に、政務調査費は地方自治法に基づき条例化され、その条例は標準条例に準拠し、「任期満了」時に全国的に同じように解釈運用されているものを、個人的な思惑で変えることになります。
 第5に、任期ごとに個別に交付される補助金を、一体に取り扱うことは、西宮市の他の補助金の取り扱いとも違うもので、議会は特別扱いとする、議員特権を新たにつくることになります。
 第6に、この条例改正が、何一つ改善につながらないということです。
 第7に、目的が結局、お金であることです。6月10日に発生する、本来返還すべきものを、返さず使う。しかも、遡及して今年度にも適用することになります。
 以上、主には7点です。
 まさに、お手盛りという言葉がふさわしいのではないでしょうか。
 これまで、西宮市議会は、政務調査費については、領収書添付義務、改選時等の日割り交付、使途基準の明確化、など、市民の目から見ても、明らかに改善となるよう、努力を積み重ねてきました。これは、市議会での議論の積み重ねであり、議会全体の総意での改善でした。
 先程の質疑で、このような議案が採択されるならば、西宮市議会の歴史に汚点を残すことになると申し上げました通りです。
今回のように、一会派の思惑で、提案され、深刻な問題点が生じる条例の改悪は、断じて認めるわけにはいきません。
 以上、日本共産党西宮市会議員団の反対討論とします。