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上田さちこの一般質問
2011年12月09日

はね橋の開閉中止を


私は、御前浜橋・通称「はね橋」の開閉は止めて、365日24時間、いつでも市民が通れるようにと、これまで繰り返し質問を重ねてきました。なかなか動きがなかったのですが、今年3月議会での一般質問の後、4月からの開閉業務委託契約を締結するにあたり、夏場の午後6時30分からの開閉はなくし、1年を通じて、土曜・日曜・祝日の1日4回各20分間の開閉に変更されました。担当の方の、業者との粘り強い話し合い協議の結果と評価しています。しかし、これで良しとするわけにはいきません。

これまで問題にしてきたことを整理してみますと、一つは、はね橋を引き上げなければ通れない船舶が航行しているのかという点です。昨年10月2日土曜日と3日の日曜日、そして平日の6日の3日間、西宮市は、はね橋周辺海域を通行する船舶の、運航状況調査を実施されました。結果はお手元資料の通りで、マルで囲ってあるのがはね橋を通行した船舶数です。3日間の合計で、はね橋を通行した船舶数は186隻、そのうち、はね橋の開閉を必要とする、高さ4メートル以上の船舶の通行は一隻もありませんでした。また、阪神高速湾岸線の西宮浜と甲子園浜を結ぶ西宮港大橋の下を通行した船舶は、偶然同じ数で186隻。うち110隻が高さ4メートル以上の船舶だったということです。要するにこの三日間、はね橋を開閉しなければならない4m以上の高さの船はただの一隻も通らず、マストの高い船はすべて西宮港大橋をまわって外海に出たということです。はね橋のたもとで待たされる市民も「これまで12年余り、ただの一隻も大きな船の通行を見たことがない」という証言が圧倒的であります。

二つには、開閉業務を委託している業者の信頼性についてです。昨年9月議会で、私たちが開閉時のウォッチングをして、はね橋を通行した船舶をカウントした結果と、業者の市への通行記録に違いがあり、何ともずさんな業務実態であることを明らかにしました。

三つに、開閉業務の委託業者による「ウエィクボードパーク」の営業開始のため、はね橋周辺の水域が様変わりし、船舶の通航を阻害する事態になっていることなどであります。

来年、年が明けますと、はね橋から北へ臨港線沿い・旧白鹿館跡地に大型スーパーが開店します。マリナ地域からも自転車などで多くの方がはね橋を通り、スーパーに行かれることと思います。一層、はね橋の開閉が市民生活に害を及ぼすことになるでしょう。

<質問>
  1. 4月以降の開閉回数が夕方1回減りましたが、これに対する港湾利用者からの苦情はありましたか。
  2. 今年6月18日(土)午前10時の開閉についてうかがいます。当日、委託業者が20分も遅くれて開閉作業を始めたため、通行する市民に多大の迷惑を与えたという事故がありました。市民の方が作業員に「なぜこんなことが起きたのか」と聞くと、「市から指示があった」と答えました。委託業者の言い分も含め経過について、詳細にお答えください。
  3. 市の調査でも明らかな通り、調査した三日間だけではね橋の下を186隻のモーターボートなど小型船が通行しました。小型船はいまでも自由航行が保障されています。開閉が必要な船舶はこれまた自由に、阪神高速湾岸線・西宮港大橋下を利用しており、何のトラブルもありません。もはやはね橋の開閉の必要はないのです。来年度は、市民生活を保障するため、はね橋の開閉をはやめ、いつでも通行できる、市道本来の姿を取り戻すべきです。