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まつお正秀の一般質問
2011年12月13日

住宅リフォーム助成制度の実現について


このテーマについては私自身4回目の質問となります。私が初めてこのテーマで質問をおこなった二年前の6月議会で紹介した、この制度実施の自治体数は、県レベルではゼロ、市町村で83自治体でしたが、今年の10月末時点では、県レベルで4つの県と382の市町村で取り組むまでに広がっています。昨年度に政令指定都市になった相模原市が今年度から二年間住宅リフォーム助成制度に取り組んでいます。県レベルで一昨年初めて取り組んだ秋田県では、当初一年間ということでしたが、あまりの評判のよさに今年度も引き続き取り組まれています。その背景にはリーマンショック以来の深刻な不況の中で地域経済を活性化したいという思い、そして投入した税金の十数倍にも及ぶ、他の施策にはない多面的な効能があるということが、取り組めば取り組むほど明らかになっている事によっての広がりだと考えます。

建設業界の落ち込みが今も続いているという点では、今年度、西宮建設協会が市に対して市内業者への受注確保とともに、雇用の確保などの要望書を提出されているところからも明らかです。こうして全国で広がるこの制度をなんとしても西宮市で実現したいと、党議員団が先月16日から行った視察先の一つとして広島県廿日市市を選び、今年度から実施された住宅リフォーム助成制度の取り組みについて調査をしました。廿日市市は面積が西宮市の5倍近くありますが、人口は約4分の1の12万人弱の自治体で、住宅リフォーム助成制度の予算は400万円でした。30万円以上の工事に対して10%、20万円を上限として助成するという内容です。二回に分けた募集で計129件の応募があり抽選で29件の助成をおこなったそうです。所管としては経済振興に関するという観点から商工労政課で予算を組んで、募集や審査については建築指導課が行うという組織の横の連携を取りながら進めているという点では私たちも大いに参考になりました。始めたばかりなので経済効果の調査はまだできていないということでしたが、リフォーム業者だけでなく、材料の調達などの関連した需要も出てきており、思った以上の良い影響が出ているようで、業者さんもうるおい、市民も喜び、市の職員も市民に感謝されて大変良い制度だとおっしゃいっていました。廿日市市の場合は期限をきっておらず来年度はさらに予算を増やしていきたいとも語っておられました。

この間わが党の一連の議会内外の取り組みの中でも、特に今年3月の上田さち子議員の一般質問、9月議会での佐藤みち子議員の一般質問に対して、当局からは、新たに策定する西宮市産業振興計画の中で検討していくとの答弁が行なわれてきたところです。すでに産業振興計画策定委員会も立ち上げられて計4回の委員会が開催されています。直近の11月22日の第4回策定委員会は、上田議員と私が傍聴しましたが、そこで提案された第二次西宮市産業振興計画素案の中の二つ目の基本方針である「企業・事業所の元気作りの具体化として中小企業の活性化の支援」という項目の中に、新たに取り組む施策の具体化として「環境などに配慮した住宅リフォーム助成など」と書いてありました。一昨年に私が行なった質問のときには、個人の住宅に税金投入はふさわしくない、公益上の必要があるとは言い難いというという冷たい答弁でした。昨年6月には現状では難しいが中小業者の支援の必要性は認識しているから各市の支援状況を調査研究する。その年の12月では、現状では難しいが、新たな産業振興計画の中で中小業者の支援策を検討すると前向きに徐々に変化し、先ほど紹介した今年の同僚議員への答弁では具体的に住宅リフォーム助成制度を検討すると答弁もさらに前進して、今回は素案の中に盛り込まれました。やっとわれわれの質問や取り組みが実りつつあるという思いです。

<質問>
  1. この間の第二次産業振興計画策定委員会で、住宅リフォーム助成制度についてどのような議論が行われたか。
  2. その議論は第二次西宮市産業振興計画素案にどのように反映され、どのような制度が考えられているか。現時点での到達をお答えください。