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杉山たかのりの代表質問
2012年03月01日

市民の命と暮らしをまもる市長の役割について


クリックで大きな写真を表示まず、市民の命と暮らしをまもる市長の役割についてです。
2009年、国民は自公政権から民主党政権への政権交代を選択しました。そこには、長く続いた自民党政治に対するノーの審判がありました。しかし、この2年あまりの民主党政権は、国民の期待に反し、自民党政治を継承し、国民との矛盾は大きくなっています。
 沖縄県では、米軍普天間基地返還と新基地建設反対は、県民の「オール沖縄」の声となっています。ここには、全ての自治体首長が、住民の立場から、政府にも、アメリカにも、堂々と声をあげていることが大きな力になっています。
 北海道では、TPPに反対する運動が、農林水産業界、経済界、消費者団体、行政、議会と「オール北海道」で取り組まれています。なくせ原発では、「オール福島」でと、地方自治体の首長がいずれも大きな役割を果たしています。
 深刻な景気悪化と無情な社会保障の切り捨てが、長期間にわたり続き、生活はどん底に突き落とされ、国民の怒りは大きくなるばかりです。国の悪政から市民生活を守る防波堤の役割をいまこそ、地方自治体が果たさなければなりません。河野市長には、市民のくらしといのちを守るという立場で、役割をはたすことを強く求めます。

(1)社会保障と税の一体改革
 まず、社会保障と税の一体改革についてです。
 野田内閣が閣議決定した「社会保障と税の一体改革」は、年金では物価が下がったと3年間で2.5%支給引下げ、医療では70歳から74歳の窓口負担を1割から2割に引き上げる、介護では軽度の方の利用料を1割から2割に引きあげるなどなど、改悪ばかりです。そして、大企業や大資産家には減税し、歳出ではムダ遣いが拡大されていく中で、消費税を段階的に2015年には10%に引き上げるというものです。
 これに対して、日本共産党は、2月7日、「消費税大増税ストップ!社会保障充実、財政危機打開の提言」を発表しました。
 提言は、野田内閣の「一体改革」は、(1)ハチツ場ダムや東京外郭環状道路などのムダな大型開発を復活させ富裕層や大企業には1.7兆円もの新たな減税などムダ遣いを続けながら、国民には消費税の大増税を強いること、(2)社会保障の切り捨てと一体にする、(3)消費税増税と社会保障の切り捨てをすれば、日本経済をどん底に突き落とし、税収減による財政破たんを一層ひどくすると、「一体改革」の誤りを明らかにしています。
 その上で、ムダ遣いの一層と富裕層・大企業への税の応分の負担を財源とし、消費税増税なしで、社会保障の再生を第1段階とし、第2段階では応能負担原則に立った税制改革で、先進水準の社会保障拡充をすすめます。これらの過程で、国民の所得を増やし、経済を内需主導で安定成長の軌道にのせ、経済と財政の再建もはかることが可能となります。
 さて、市長は行政方針で「消費税増税に至る道筋に多くの意見はあるものの、改革の必要性は誰もが認めるところ」と行政方針で述べていますが、消費税が10%に増税されても社会保障費の上積みには1%をあてるだけであり、そもそも社会保障については改悪につぐ改悪で、政府のいう「改革」の名による改悪は認めることはできません。

<質問>
  1. 野田政権がすすめようとしている「社会保障と税の一体改革」は、ムダ遣いを温存しながら、医療・年金・介護など社会保障の切り捨てと一体に消費税を引き上げるもので、日本経済をどん底に突き落とし、財政はたんもいっそうひどくするものだといわなければなりません。市長がいう「誰もが必要性を認める改革」とはいったいどういう「改革」なのか。
  2. 政府は、消費税を2014年8%、2015年10%に引き上げるとしているが、仮に消費税が10%になれば、市民への影響、市政への影響はどうなると考えるか。また、景気をさらに後退させることになると思いませんか。
  3. 市長として、「消費税増税はやめるべきだ」と、声をあげるべきではないですか。


(2)原発に対する態度
 次に、原発に対する態度についてです。
 わが党議員団は、市長に対して6月議会、9月議会、この本会議で「原発からの撤退を」表明するよう求めてきましたが、6月議会では「判断は時期尚早」、9月議会は「原発は依存度を下げる」と、なかなか明確な意思表示をされませんでした。しかし、その間も国民の世論と運動は、原発推進勢力をおいつめ、現在、関西電力管轄では、すでにすべての原発が稼働を停止しており、全国でも稼働中は2基のみで、それも近々にも停止します。定期点検後、ストレステストで再稼働を目論む政府や電力会社などの思惑は、国民の力で簡単には事が運ばなくなっています。
 わずかな期間にも、大きく情勢は「原発ゼロ」へ推移しています。
 西宮でも、市議会議員9名が呼びかけ人になっている「(仮称)原発をなくす西宮の会」が、3月10日結成される予定です。私も9人の一人です。呼びかけ人は100人をこえ、大きく増えているそうです。その他、様々な市民運動がはじまっています。
 私は、この原発問題でも、市長に、市民の命と暮らしをまもるという役割を発揮してほしいと思います。

<質問>
  1. 原発ゼロへ、広がる市民の願いや運動をどううけとめていますか。
  2. 市長として「原発をなくして、自然エネルギーへ転換する」という原発問題での意思表示をすべきではないですか。