1月29日、日本共産党西宮市会議員団は、UR借上市営住宅問題で、西宮市に申し入れをしました。
日本共産党からは議員団の他、庄本けんじ市政対策委員長が出席、市からは、本井副市長、岡筋住宅部長、池井住宅建替推進課長が出席しました。
党市議団は、兵庫県や伊丹市の新たな動きも紹介し、「継続入居を基本とした新たな方針を早急に検討すべきだ」と申し入れました。本井副市長は、「市長は2月中旬には自ら責任をもって検討結果を発表したいと、情報収集と研究を指示されている。申し入れも参考にしたい。」と述べつつ、「伊丹市とは戸数が違い、財政負担が大きすぎる。」「個別に意見を聞きながらということになる。」との発言もありました。
なお、市議団の同問題での申し入れは3回目となります。
以下、申し入れ全文を紹介します。
2013年1月29日
西宮市長 河野昌弘 様
日本共産党西宮市会議員団
団長 杉山たかのり
UR借り上げ市営住宅についての申し入れ
阪神淡路大震災から18年が経ち、この間、UR(都市再生機構)借り上げ市営住宅から入居者に退去を迫っている問題で、入居者の継続入居を求める運動と市の対応について、マスメディアも注目している。
日本共産党西宮市会議員団は、この問題については、一貫して「継続入居」を主張し、議会でも繰り返し取り上げてきた。
西宮市は、5棟447戸を20年間の契約期間満了時にURに返還し、入居者は他の市営住宅への“住み替え”をあっせんするなど、退去を求める方針に固執している。
しかし、高齢者や障害者など、移転が極めて困難な入居者が多く、分散して移転することになれば、コミュニティに支えられて暮らしてきた入居者にとって、命に関わることとなる。市民にとっても、本来新規に募集する住宅が“住み替え”のために使われるため、市営住宅への入居機会を数年間にわたり奪われることとなる。
この間、兵庫県が高齢者や障害者など一部入居の継続入居を認める方針を発表、神戸市でも検討することになった。また、宝塚市に続いて伊丹市でも、入居者の希望があれば期限を延長する方針が示された。
12月市議会では、公営住宅法に基づく事前通知義務(住宅入居時に明渡時期を説明する)を市は怠ったことを認めており、入居者に対し市営住宅からの退去を求める法的根拠がないことが明らかになった。
西宮市がすすめる返還・移転の方針は破綻している。
よって、西宮市におかれては、公営住宅法を厳正に執行し、現方針を撤回して継続入居を基本とする新たな方針を早急に検討されるよう、下記のことを申し入れる。
記
1、返還、移転の現方針を直ちに撤回し、継続入居を基本とする新たな方針を検討すること。
2、あらためて入居者の意向、実態を把握すること。
3、URと買い上げ、借り上げ延長の協議にはいること。
4、国に対して、継続入居のための財政的支援を求めること。
以上