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佐藤みち子の一般質問
2013年06月27日

保育所待機児童について


 市は2013年4月1日現在の保育所待機児童はゼロになったと発表しました。2012年度は市有地の無償貸与による定員120人の民間保育所1園を新設、市民から寄贈を受けた施設「夙水苑」や賃貸物件を活用した民間保育所分園2園、既存の民間保育所分園2園の新増設、保育ルーム22施設の新設など415人の定員拡大を図りました。これらの取り組みの結果、認可保育所や保育ルーム等への入所者は367人増加しました。
 しかし、ゼロとなった待機児童数は厚生労働省の定義によるもので@特定の保育所に入所できなかった125人A育児休暇中16人B求職活動中109人C保育ルームや家庭保育所に入所184人でどこにも入所できなかった児童が250人です。保育所の入所申し込み者数は1868人と対前年比で142人増加しており、依然として保育需要は高い状況にあり今後も伸びていくと思われます。
 日本共産党市議団は、待機児童解消には認可保育所の増設をと一貫して訴えてきました。市は、市有地の活用で認可保育所の新設、賃貸物件等を活用して保育所分園の整備を行なってきました。また、保育室の面積基準の緩和をしないことや民間保育所の1,2歳児の保育士配置基準を公立保育所と同様に5対1(子ども5人に保育士1人)に改善するよう求めてきたことが実現されました。認可保育所増設と合わせて評価をするものです。

質問
 1、数字上はゼロになっていても保育ルーム、家庭保育所に入所している子どもを含めると認可保育所に入所できない子どもは434人にもなっています。市も保育需要は高いと認めているが今後の保育所入所の見通しはどうなっていくのか。
 2、厚生労働省は保育所の待機児童数を見かけが少なくなるように定義を定めています。一定市の裁量も認められていますが、特に第1希望の保育所に入所できなくて他の保育所にも入所しなかった児童、育児休業中、求職活動中の人は待機児童と数えるべきと思うが市としての考えは。

次に保育ルームについてです。
 市は待機児童対策として国の補助制度がある保育ルームを2012年度、一気に24か所整備し、現在では50か所になっています。認可保育所より大規模な施設整備が不要で、保育ニーズに合わせて短期間で開設できるというのが理由ですが、実態は駅ビルの1室を改造した施設、保育室の中に調理室がある、乳幼児用トイレがない等、子どもが育つ環境は認可保育所に比べると劣悪です。日本共産党市議団は、保育ルームについては給食や延長保育への市助成金の増額、施設整備、保育士の働く条件の向上、認可保育所に優先的に入所できる制度の確立等本会議や委員会で繰返し質問を重ねてきました。2013年度は調理員補助費の増額、延長保育の保護者負担の軽減等が実施されていますが、なお保育士の善意と熱意に頼っているのが現状です。
 保育ルーム50か所の定員は232人ですが4月1日現在で入所児童数は167人、入所率は72%です。親は安全で安心してわが子を預けることができる認可保育所への入所を望んでいるのです。
さらに保育ルームの開設をめざしていますが、これ以上保育ルームを増やさず今後も待機児童対策は認可保育所の増設で解消すべきだと思うが市の考えは。

次に浜甲子園保育所についてお聞きします。
 浜甲子園団地は2003年から建替え事業が行われています。現在、浜甲子園保育所のある北側で第2期工事が始まり、2015年には浜甲子園保育所が位置するセンター地区の整備工事が予定されています。保護者は今後、保育所はどうなっていくのかとたいへん不安に思っています。6月2日に開催された保育フェスタでは浜甲子園保育所の保護者から「保育所をなくさないで」との訴えもありました。
 市では、2012年度に公立鳴尾東保育所を建替え、2014年には公立学文殿保育所の建替えを予定しています。浜甲子園保育所も公立保育所として建替えるために市として早急に整備計画を作成すべきではないか。