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杉山たかのりの一般質問
2013年09月04日

UR借上げ市営住宅問題について


クリックで大きな写真を表示UR借り上げ住宅問題は、西宮市政にとって非常に重要な課題であり、わが党議員団は、7議会連続で取り上げてきたのは、入居者の命にかかわる問題として、一日でも早く解決しなければならないと考えているからです。
解決の方法は、非常に明確です。宝塚市や伊丹市のように、20年間の借り上げ期間満了後も、引き続き市営住宅として確保し、希望者全員の継続入居を西宮市が認めることです。ところが、西宮市の方針は、借り上げ住宅から全員を転居させる方針をとっているため、問題はさらに深刻になるのではないでしょうか。
第1に、入居者の高齢化が進み、転居そのものが入居者の命を奪いかねないという問題があります。今まで支えとなっていたコミュニティがない中で、住み慣れないところへ転居することがどれほど大変なことでしょうか。
第2に、西宮市が転居先の受け皿住宅として提供する市営住宅は、現在の住宅よりも、居住面積が狭い、エレベーターがない、立地が悪いなど、実際には受け皿住宅は不足をしています。
第3に、入居時に公営住宅法に基づく事前通知制度を西宮市が怠っており、20年間の借り上げ期間が満了となった時に、法的には明け渡し請求をする根拠がないため、住宅を引き続き確保しなければならなくなります。
第4に、市営住宅削減計画を進めているため、借り上げ住宅問題が、市営住宅の入居を希望する市民が、なかなか入れない直接の原因になっている。
これらを含めた問題を、早期に解決するためには、希望者の継続入居を認める方針に転換するしかありません。

質問
  1. 重度障がい者や要介護3以上の要配慮者に対して、5年間の住み替え期間の猶予がさせることになっていますが、借り上げ期限の延長についてのUR・都市再生機構との協議状況はどうなっているのか。また、国の財政支援はどうなっているのか。

  2. 9月議会に先立ち、8月13日、日本共産党市会議員団として、この問題で申し入れを行いました。その際、伊藤局長は、「現方針は絶対と言い切れない」「無理に転居させることはできない」との趣旨の発言をしました。これは、大変重要な発言だと思います。
    つまり、要配慮者を含め、期限から5年以内には全員、転居を求める現在の方針では、実際にはこのUR借上げ住宅問題は解決しないということだと思います。
    希望者全員の継続入居を決めた宝塚市や伊丹市はいうまでもなく、兵庫県も神戸市も、転居困難者は存在し、継続入居を認める以外に、解決の方法はないからこそ、全員を転居させる方法はやめたのです。
    申し入れの際の伊藤局長の発言について、あらためて見解をうかがう。

  3. 6月議会、わが党議員団のまつお正秀議員の「住民代表も交えた第三者検討委員会を設置すべきだ」との質問に対し、河野市長も伊藤局長も、検討委員会の設置については言及されませんでしたが「庁内の福祉部局などと連携し、サポート体制づくりを準備している」「今回の全体に対するアンケートの集計結果に基づき、個別の相談や聞き取りにより、実態を詳細に把握して行く中で、入居者個々の事情により、必要となった場合には、医療、介護、引越しなどの外部の専門家などからなる委員会の設置も検討する」と答弁されています。7月1日、「西宮UR借上げ住宅の住み替え等に伴う要配慮者等に関す庁内連携会議」が設置され、都市局住宅部、健康福祉局福祉部、保健所の課長級が。しかし、あくまで住み替えのためであり、これでは問題は解決しません。
    入居者を含めた外部の意見をきき、新たな方針を策定するための第3者委員会を早急に設置するべきではないですか。