安倍内閣は、10年間で200兆円を公共事業にばらまく国土強靭化計画を進めようとしています。その中には、「国際競争力の向上に資する」として新規の高速道路建設33兆円などが含まれています。国民には、消費税の大増税と社会保障の切り捨てを押し付ける、一方で、大型公共事業をばらまき、自民党は、その見返りに、建設業界に献金を、金額を指定して要求しています。この国土強靭化計画の事業の一つといえるのが、名神湾岸連絡線です。
名神湾岸連絡線については、私は昨年9月議会一般質問で取り上げました。
名神高速道路の西宮インターチェンジから、今津東線を南下、マンションや特養、今津港の間を抜けて阪神高速湾岸線を結ぶルートが有力ですが、そこに高架道路が建設されれば、街は分断され住環境が悪化することは十分想像できます。私は、「市民にとってメリットはない」との立場から、「『早期に計画の具体化を図るとしている要望』を兵庫県と連名で提出することはやめるべきだ」と申し上げました。市当局は、環境の改善、防災上の観点からも有効な道路であると言い、環境面への影響などについては、計画段階評価を含む手続きの中で調査検討されると、まず、事業化の前の計画段階評価が必要だと主張してきました。
しかし今回、第4次総合計画見直し案では、「No.24道路の整備」に「名神湾岸連絡線の計画の具体化などを国に要請します」と明記されました。これは、名神湾岸連絡線の建設計画に主体的に関わるということになるのではないでしょうか。
今回一般質問でこの問題を取り上げることになり、準備をはじめていたのですが、8月27日に「名神湾岸連絡線の計画段階評価に係る近畿地方小委員会の開催について」という報告が都市計画課からありました。これは、翌8月28日に国土交通省が、第8回の社会資本整備審議会道路分科会近畿地方小委員会が開催され、その議題が「名神湾岸連絡線の計画段階評価」だというものでした。
質問
- この国土交通省は近畿地方小委員会に都市計画課長が傍聴されたと思いますが、名神湾岸連絡線に対する、国のスタンス、考え方についてお聞きします。
- 西宮市は、まず計画段階評価を受けて、判断すると言っていましたが、計画段階評価が実施された場合、その評価結果から西宮市が、反対という意見が表明できるのか。地元住民の声はどう反映される仕組みになっているのか。地元市や住民の意見が尊重されるのか。
- なぜ、同事業計画の具体化を要請すると、第4次総合計画見直し案にいれたのか。