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まつお正秀の一般質問
2013年12月12日

R福知山線廃線敷き問題について


 三つ目のテーマは、JR福知山線廃線敷き問題についてであります。
 このJR福知山線は1899年(明治32年)尼崎〜池田間で営業していた摂津鉄道の後を受け、大阪と舞鶴を結ぶ阪鶴鉄道が福知山まで延伸したもので、1907年には国有化されました。その後80年近く単線、非電化のローカル線として運行されてきましたが、複線、電化の時代の要請の中で、武庫川渓谷沿いの路線をあきらめ、生瀬・道場間に長いトンネルを貫通させて現在の新らしい線に切り替えられたため、その間の福知山線は廃線となり現在に至っています。この廃線敷きは旧線路の枕木が残り、かつてのトンネルも残っていることと、武庫川渓谷の壮大な景観も楽しめるということから、休日ともなれば多くの人がハイキングに訪れています。しかし、廃線後JR西日本は必要最小限の整備は行なったものの、斜面や路盤・トンネル・橋梁の整備は行なっていないため、通ってはいけないという看板は掲げつつ、立ち入りできないような対策を取ることなく、事故や災害が起きた場合は自己責任という態度で通行を黙認するという状況が長らく続いています。このハイキングコースは生瀬から武田尾間の約4,7キロ、そのうち武田尾から1,5キロメートルが宝塚側、生瀬から3,2キロメートルが西宮側と両市にまたがっています。
 そうしたなかで、宝塚市側では2000年度、平成12年度ですが、笹部新太郎氏で有名な「桜の園」の整備とあわせて、武田尾から約1キロの廃線敷きを宝塚市がJR西日本から無償で借り受けてハイキングコースとして利用されていますが、西宮市側は、現在もJRが管理し、立ち入り禁止の看板が設置されています。西宮市はこれまで、安全対策や維持管理に多額の費用が掛かることなどの懸念から、JRからの無償譲渡の申し出を断り、現在も整備されるに至っておりません。私は11月17日の日曜日、私も加入している「21世紀の武庫川を考える会」主催のハイキングでこのコースを歩いてきましたが、武庫川の渓谷のすばらしさを目の当たりにするとともに、枕木のある歩道に加え、昔のレンガで造られたいくつものトンネルや、ちょうどいろづき始めた紅葉のコントラストも楽しんできたところです。休日ということもあり、生瀬や名塩側から宝塚に向けて、途切れることなく多くの方が歩いている現状もつぶさに見てきたところです。このような自然は人工的に作ることはできず、この区域ではレッドデータブックに指定されている動植物や昆虫などが生息していることからも自然教育の場として、また市の観光スポットとしても活用できる可能性を十分に秘めていると感じてきたところです。最近、市民団体の方たちによってこの間利用者数の調査とアンケートを行なわれ、その結果の一部を西宮市に報告したと聞いているところであります。

 そこで質問です
 一点目、現在JRから市に対してどのような申し出がされているか
 二点目、現在この問題は政策局において検討中と聞いていますが、現在の検討状況はどのようになっているか
 三点目、この10月に市民団体の方が、このハイキング者数などを調査して市に報告したという報道がありましたが、その内容について伺います。
 四点目、西宮側においても観光資源としてJRや兵庫県の負担も求め、ハイキングコースとして整備をすべきではないか