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阪神地域合同防災訓練への米軍参加中止をもとめて市に申し入れる
2014年05月09日

2014年5月9日

西宮市長
 河野 昌弘 様
日本共産党西宮市会議員団
団長 杉山たかのり

阪神地域合同防災訓練への米軍参加の中止を求める申し入れ

 2014年8月31日に兵庫県と阪神地域7市1町の主催で阪神地域合同防災訓練が実施されるが、4月23日付神戸新聞が「在日米軍が初めて参加することが取材で分かった」と報じたように、米軍の参加が予定されていることが明らかとなった。
 防災訓練は、甚大な被害をもたらした阪神淡路大震災や東日本大震災の教訓を生かし、今後想定される南海トラフ巨大地震・津波などから市民の生命と安全を守る取り組みの一環として極めて重要なものである。また、実際の災害にあたっては、救援・救出等にあらゆる支援が生かされるべきである。しかし、地域防災を最初から他国の軍事組織に依拠することは、防災のあり方としても行うべきではない。
兵庫県が参加要請した在日米軍の主任務は戦闘行為であり、日本を拠点に日常的に海外に展開していることを考えれば、災害時における支援は極めて不確実であり、米軍参加を前提とした合同訓練は、かえって実際の災害にあたっての機能的な対応に支障を生じさせかねない。
そもそも、防災訓練への米軍参加は、沖縄をはじめとする日本国内での米軍に対する反発への緩和効果を期待するにとどまらず、防災の名で自衛隊との日米共同作戦の機能強化を期待しているものであることは、日米両政府の関係者の発言からも明らかである。
 先の神戸新聞の報道も、東日本大震災での米軍による救援活動「トモダチ作戦」を踏まえ、米軍は自治体との関係構築を更に広げる狙いがあると指摘している。兵庫県の必要性というより、むしろ、震災支援を利用し、日米同盟の「深化」を図ろうとするものである。
 今回の米軍参加は、あとから主催に加わった県が主体である阪神7市1町に何らの相談もなく、一方的に進めたものであり、市町と県との自治体関係のあり方としても重大な問題である。
 よって、西宮市として、兵庫県に対して、今年の合同防災訓練への米軍参加要請を撤回するよう求めることを強く申し入れるものである。
以上