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まつお正秀の一般質問
2014年06月27日

UR借り上げ市営住宅問題について


 日本共産党西宮市会議員団を代表して、私まつお正秀が一般質問を行います。傍聴の皆様ご苦労様です
 UR借り上げ市営住宅問題についてです。この問題においては昨年、兵庫県や神戸市では一定の年齢以上世帯や、障害・介護の区分での基準を設けて継続入居を認め、その後、神戸市はそれらに該当しないすべての世帯についても事前予約制度に申しこんでもらうことで、5年の猶予を認める方針を打ち出しました。ところが西宮市だけが要配慮世帯のみ最大5年の延長は認めたものの、すべての世帯に転居を迫るという驚くべき冷たい基本方針をいまだに続けています。来年が借り上げ期限と迫るシティハイツにおいて、6月3日、要配慮世帯への事前予約制度についての説明会が開催されました。その内容は複数の市営住宅を指定予約して、空室が出れば住み替えをしてもらうというもので、建物は指定できるもののどの部屋になるかわからず、第一希望とか第二希望とかも選べず、どちらかで空きが出ればすぐ転居しなければいけないということから、要配慮世帯で参加されたのは4世帯だけで、多くの借り上げ住民の中に追い出し作戦に対する怒りの声が広がっています。
 このたびの市長選挙では、継続入居を求めて運動をされている西宮借り上げ住宅連絡会から三名の候補者に公開質問書が出されました。(皆さんのお手元にそのコピーがあると思います)その内容は4つの項目から一つ選び、その理由を書いてもらうものでした。具体的には @現在の西宮市の方針を継続します A西宮市のやり方をあらため、希望するすべての入居者に継続入居を認めます B年齢や介護度などによって一部継続入居を認めます C全く別の方法を考えます、で、今村市長は4番目の全く別の方法を考えます、の項目を選ばれ、その中身について、市営住宅の更新と管理計画を再検討し、URに対してレンタルアップ(このレンタルアップとは賃貸料合計が購入額を上回る場合買い取ること)の提示も含めた再交渉を行い、最終的な判断をすべき、と回答されています。その理由として、5団地で、毎年5億2千万円、20年間で104億円支払うことになる。震災当時のURの建築費は447戸で40億2千万円くらいである。土地代を入れたとしても89億4千万円で、金利分を加えたとしてもあと少し払えば用地ごと取得できることになるし、この中には国の補助金も入っている、とこのように書かれています。
 また、昨年12月議会には二人の住民の方から「継続入居をさせてほしい」という陳情が出され、この陳情審査が行われた建設常任委員会において、当時委員であった今村市長が、さきほどのレンタルアップのことにふれて、URに対して十分すぎる対価を払っているじゃないかと、先ほどの公開質問書への回答と同じことを言われ、そのあとで URとの交渉のあり方ついて次のようにも述べておられます。
 「その交渉なんですけど、こういうのは交渉事だと思うんですよ。
 こんなものは、例えば極端な話、市から例えば課長とか行っても、そりゃ無理で、お金積んでくださいよと言われるに決まっているわけで、こんなのは僕は政治力だと思うんですね。一般質問で答弁は局長とか、副市長とかがされている案件でありながら、全然全市的な課題と見てないですよね、これ。なぜ市長、副市長あたりが行かへんのですか。そんなん向こうが課長クラスなんかが出てきて、100億円の話なんかできるわけないじゃないですか。事務レベルの話ししてどうするんですか。本当にみっともないお話だと思います。」
 以上が建設常任委員会での主な発言です。
 ですから、現在の市の方針は撤回し、まずURとの買い取りの交渉を即座に行なっていくべきだと考えます。

 そこで質問です
 一点目、公開質問書では全く別の方法を考えると回答されており、これは今までの市の方針が間違っていたという立場だと思います。シティハイツは期限まで1年3か月です。いつ別の方法を具体化されるのか伺います。
 二点目、昨年の委員会でURとの交渉には副市長や市長が出向いて行わなければ政治的解決をすることはできないと発言されています。そのような交渉にいつ、だれが行かれる予定か。
 三点目、公開質問書に対して、「弁護士、住いの専門家、福祉の専門家、街づくりの専門家、不動産鑑定士、福祉局(高齢・障害などの部門)職員、などで構成する委員会を立ち上げる」と回答されています。その性格はこれまでのアドバイザー会議とも違うと思いますし、買い取りの交渉を行うという点からは不動産鑑定士の意見を聞くことは急いでやらなければいけないと思いますが、いつこの委員会を立ち上げる予定かもお聞きします。
 四点目、その新たな方針が示されるまで通常の住み替えは一時休止し、住民追い出し作戦でしかない「事前予約制度」の募集は即刻中止すべきと思うが、市の考えを伺います。