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杉山たかのりの一般質問
2014年09月08日

米軍が参加した兵庫県・阪神合同防災訓練について


 ただいまより、日本共産党西宮市会議員団を代表して、私、杉山たかのりが、一般質問を行います。傍聴のみなさん、ご苦労様です。

 8月31日、芦屋市海洋庁潮芦屋フリーゾーンで行われた兵庫県・阪神合同防災訓練に、在日米軍が参加しました。これは、米軍基地のない県でははじめてのことです。
 防災訓練への米軍参加については、4月には新聞も報じており、日本共産党西宮市会議員団は、5月9日・、当時の河野市長に対し、米軍参加の中止を兵庫県に求めるよう申し入れを行いました。また、7月31日には阪神間の超党派の地方議員52人が連名で兵庫県知事、阪神7市長、1町長に、防災訓練への米軍参加に反対する申し入れを行いました。西宮市でも、8月13日に市議7名で申し入れています。しかし、防災訓練に米軍参加が強行されました。
 当日、私も現地での抗議行動に参加しましたが、米軍ヘリ、ブラックホークは塩芦屋フリーゾーンの南端に飛来し、自衛隊との連携による救援物資・重篤患者の搬送訓練を行い、約1時間で飛び去りました。同地は、西宮浜の住宅地からほんの目と鼻の先で、爆音が響きわたったことでしょう。
 防災訓練への米軍参加に反対する理由は主に3点です。
 第1に、人を殺すための軍隊は防災訓練に参加すべきではないからです。
日本に駐留する米軍は、海兵隊遠征軍、空母打撃群、遠征打撃群などは、日本を守るための軍隊ではなく、世界の紛争にまっ先に殴り込むことを任務とした部隊です。専守防衛を掲げる自衛隊とも根本的に、その性格が違うのです。
 第2に、米軍は災害時の備えにならないからです。在日米軍は、いつどこに展開しているか不明であり、災害時に、防災訓練に参加した部隊が支援する可能性は極めて低い。防災訓練は、災害時の備えとして日常に準備、訓練するものなのに、在日米軍では、いざという時の備えにならない。つまり、防災訓練には最も適さない機関だということです。
 第3に、この防災訓練が在日米軍アレルギーを緩和させるための宣伝の場となっていることです。沖縄辺野古への米軍基地建設をはじめ日米同盟の強化と集団的自衛権行使による米国の戦争に自衛隊を参戦させるなどの動きが強まる中で、米軍も日本での災害援助などを、外交・軍事戦略上の目的に位置づけています。当日は1時間の訓練中、かなりの時間を割いて、記念撮影など防災訓練参加者との交流が行われており、防災訓練というよりは米軍の宣伝でした。
 兵庫県と阪神の合同訓練にもかかわらず、兵庫県が一方的に米軍参加を要請し、阪神間の自治体にはほとんど説明がされていません。開催の1か月前でも西宮市の担当者は「情報が入らない」とこたえていました。
 以上のことからも、今後、防災訓練には米軍の参加はあってはならないと考えます。


質問
  1. 米軍が参加した経緯について、兵庫県からどのような説明があったのか。それに対して、西宮市はどのような対応をしたのか、まず説明してください。今回の防災訓練について、市の担当者は「情報が入ってこない」と言っていましたが、準備を含め、どのような弊害が生じたか。

  2. 新聞報道では神奈川県のキャンプ座間から米軍ヘリが飛来したとの報道でしたが、参加した在日米軍はどこの基地、部隊か。それをいつ知ったのか。米軍は、地域防災計画上、どのように位置づけられているのか。災害発生時には、同じ基地、部隊から確実に救援に来るのか。

  3. 今後の問題です。在日米軍は防災訓練に参加すべきではないと思います。兵庫県には今後、合同防災訓練に参加要請はしないよう求めるべきではないか。西宮市の防災訓練についても参加要請はするべきではないと思いますが。