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佐藤みち子の反対討論
2014年09月29日

市議会議員定数条例に対する反対討論


 議員提出議案第19号西宮市議会議員定数条例の一部を改正する条例制定の件について、日本共産党西宮市会議員団は反対します。以下討論を行います。

 議会・議員の役割は、憲法の地方自治法にもとづく、住民から直接選挙で選ばれた首長と住民の代表である議員で構成する議会との二元代表制の下で、住民の多様な意見をくみあげ、市政と住民をつなぐパイプ役としての役割、また、市政をチェックし、執行機関に対する批判、監視役としての役割、そして政策提案等の役割があります。議員を減らすことは住民の民意が切られることであり議員が身を切るためと言うのはごまかしです。
 今の西宮市には42人の議員は必要ですし人口や財政規模から考ればそれ以上の議員が必要だと考えます。
 日本共産党市会議員団には日々、市民のみなさんから切実な生活相談が寄せられています。それは各議員も同じだと思います。私自身も「保育所に入れない」「生活できない」「バス停の蚊をどうにかして」等々、身近なこと、市政に関わること等、次から次へと相談が寄せられます。こうした中「議員に相談して命が助かった」「生活のめどがたった」と言う声が届けられるとやはりうれしいものです。
 私たち議員にはこうした地域住民の暮らしを支えるための活動がますます求められているのではないでしょうか。身近な相談相手になる議員は減らすべきではありません。
 また、憲法・地方自治の専門家からは、議員定数の削減が民意を切り捨すてるため非民主的性格を強めており、「議会の活性化」を促すどころか、それと逆行し、憲法の定める地方自治、住民の代表機関性、首長に対する監視の点で極めて問題であると警鐘を鳴らしています。「議員定数削減は住民の地方自治への参加を縮小することになる」「議員定数削減は、住民の代表制が薄れる。住民からすれば、議員は身近な存在から遠くなる」「議員定数が地方議会の住民代表機能・意思決定機能・行政監視機能を発揮しうるのに必要かつ十分な数でなければならない」等々です。
 2011年(平成23年)地方議会の議員定数設定の自由化のために定数上限が撤廃されました。これは上限数を超える議員定数の設定が可能になることを意味します。
 さて、兵庫県内の市町村は、1999(平成11年)3月末21市70町ありましたが、市町村
 合併で2006年(平成18年)3月末29市12町となり約55%減少しています。議員数は条例定数で見ると1707人から965人に742人も減っています。全国でも同様の状況であり、民意が地方議会に十分反映していないことになり、地方政治の弱体化をもたらし国政における議会制民主主義にも大きなマイナスの影響を及ぼしています。そのことは国民の声に聞く耳を持たず暴走する安倍政権を見ればあきらかです。これらのことから議員定数を削減する必要はありません。
以上です。