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杉山たかのりの代表質問
2015年02月26日

はじめに


クリックで大きな写真を表示 日本共産党西宮市会議員団を代表して、私、杉山たかのりが、2015年度西宮市施政方針および当初予算案に対する代表質問を行います。傍聴席のみなさん、ご苦労様です。
 通常国会での安倍首相の施政方針演説は、「戦後以来の大改革」と称して、あらゆる分野で、民意にそむく大暴走を行おうとしています。
 消費税の10%への増税、「アベノミクス」、原発の再稼働、沖縄の巨大新基地建設強行、「海外で戦争する国」づくりなど、安倍政権がおし進めようとしているどの問題も、国民の多数が明確に反対しています。
「社会保障のため」と言って消費税を8兆円も増税しながら、社会保障費の「自然増削減」、制度改悪路線を復活・強化して、介護、年金、医療、生活保護など、手あたりしだいに切り捨てようとしています。特に介護報酬の大幅な引き下げは、兵庫県の自民党国会議員からも「愚かな行為」「亡国の論」と批判があるように、介護保険の壊滅的危機の引き金になりかねません。
 今年は、戦後70年という年ですが、憲法9条の改定、戦争する国づくりが狙われています。また、過去の侵略戦争と植民地支配を肯定・美化する策動が強められようとしています。戦後の世界秩序は、ファシズムと軍国主義による侵略戦争の断罪の上に成り立っています。安倍政権は、それを否定し、歴史を偽造する極右勢力によってささえられており、この政治支配を一日もはやく終わらせなければなりません。
 さて、いま地方は、住民のくらしの困難、福祉・医療の危機、地域経済の衰退など、深刻な問題に直面しており、それは、長年の自民党政治が招いたものです。消費税増税と円安誘導による物価高が、くらしと地域経済を直撃し、福祉・介護・医療への国庫負担の削減は、人手不足や「介護難民」、「医療崩壊」を深刻化させ、保険料などの重い負担を強いています。
 暮らしがたいへんになっているときだからこそ、自治体が、安倍政権の社会保障大削減、暮らし圧迫の悪政から住民を守る「防波堤」としての、本来の役割をはたすかどうかが鋭く問われています。
このような情勢のもとで編成された2015年度西宮市当初予算案は、一般会計1747億7500万円、特別会計911億800万円、企業会計450億6400万円、総額3109億2300万円、前年より43億7500万円の増額で、過去2番目の規模となっています。
 歳入では、給与所得の増等により個人市民税で10億3200万円増など市税が7億8300万円増、地方消費税交付金が28億1200万円増など、収入増が見込まれています。しかし、これによる、地方交付税と臨時財政対策債をあわせて、37億9000万円が減額されています。前年とほぼ同水準の一般財源を確保しており、新年度は財政基金の取崩しを27億7700万円増額して繰り入れ、必要な財源の確保を図ったとのことです。
 歳出では、「次代を担う世代に向けた事業に重点配分し、新たな政策課題に機動的に対応した予算を目指した」として、教育、子育て支援に一定の施策が取り組まれ、予算が配分されています。
 教育費では、高木北小学校の新設、上甲子園・南甲子園小学校の増改築、香櫨園小学校と養護学校の改築事業着手、小学校普通教室へのエアコン整備や学校トイレの洋式化着手、学校管理事務経費増額、私立幼稚園就園奨励金の所得制限撤廃など、わが党議員団が要求してきたことが盛り込まれています。
 子育て支援では、子ども未来センターの開設、引き続く保育所定員増、保育所保育料の引下げ、障がいなど課題のある児童への保育士配置の拡充、乳幼児等医療助成では所得制限対象の就学前児童に一部負担金ありで助成を拡充などが取り組まれます。妊婦検診も拡充されます。
 中央病院について耐震化、老朽化対策がはかられます。
 一方で、高齢者交通助成事業の5000円から3000円に減額、特定疾患患者見舞金制度の廃止、国民健康保険特別会計への繰入金の3億円削減、介護保険料の5%引き上げ、UR借上げ市営住宅からの追出し、引き続きムダ遣いとなる食肉センター特別会計への1億6600万円の繰り入れ、国の制度とはいえマイナンバー制度の導入、など、いくつも問題点があります。
 施政方針で「民間でも実施可能な業務の執行体制のありかたについて、引き続き見直しをすすめる」と述べています。つまり、民間委託、指定管理者制度、民間移管、民間事業者の参入などにあたるでしょう。加えて、直営でも非正規雇用の拡大ということになります。
 具体的には、ごみ収集の委託エリアの拡大、西部総合処理センターの民間委託、保育所の民間移管、市立幼稚園廃園、学校給食の非正規化もしくは民間委託、など、安上がりな自治体、自治体本来の役割を投げ捨てる、大変危険な方向が示されています。
 以上が、今村市長の施政方針と新年度予算案に対する日本共産党の見方であります。
 このことをふまえて、具体的に質問します。