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2016年度当初予算編成に対する申し入れ:政策局
2015年09月01日

政策局


  1. 安倍自・公政権は、国民の過半数が「憲法違反」だと反対し、8割が今国会で成立すべきではないという戦争法案を衆議院で強行採決し、国民主権を踏みにじる暴挙に、国民から厳しい批判が寄せられた。その他、消費税大増税、原発再稼働、沖縄・米軍新基地建設、社会保障の改悪など、どの分野でも国民の利益を踏みつけにする独裁政治に安倍政治を許さない国民の世論は大きく広がっている。
    地方自治体である西宮市は、戦争や放射能汚染、福祉の破壊などから市民をまもるべき防波堤の役割を果たさなければならない。
    この間、戦争法案をめぐり、芦屋、尼崎、宝塚の各市長が相次いで批判の声をあげていることがメディアや議会を通じて伝えられている。ところが、今村市長は、戦争法案や原発再稼働問題等については、「国政に関することについてはコメントしない」旨の議会答弁を繰り返してきた。国政の動向により48万市民に多大な影響を及ぼすことから、市のリーダーとしての責任回避と言わなければならない。今後は、住民の命とくらしを脅かすことに対してはきっぱりと反対し、地方自治の本旨を貫く立場での行政運営を行うこと。

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  3. 2015年1月23日に市長が記者会見の中で示した「偏向報道への今後の対応」は、偏向報道(後日、重大な誤解を与える報道と改めた)の基準を市が決め、抗議する、テレビ撮影の際、市の広報課が立ち会い、ビデオ撮影する、改めなければ取材拒否する(取材拒否は後日撤回)など、というもので、表現の自由、報道の自由を委縮させ、市民の知る権利を奪いかねない。また、市政ニュースについても、偏った情報が掲載されている。
    これらに関連して、市議会が2015年3月議会に2つの決議をあげ、7月、住民監査請求では監査委員が異例の批判をしている。
    「偏向報道への今後の対応」は直ちに撤回すること。市政ニュースについても、市民に必要な情報を正確に提供すること。


  4. 西宮市は、市税収入の増額などから景気回復との認識を示しているが、消費税の8%への増税後、実質賃金の連続減少、家計の落ち込み、「アベノミクス」による円安と物価上昇で、中小企業の倒産など、景気低迷と国民生活の悪化は明瞭となっている。 安倍自・公政権は、2017年4月から消費税10%を狙っているが、これ以上の消費税増税は行うべきではない。国に対し消費税増税実施反対の意思を示すこと。


  5. 安倍政権は「地方創生」の名で、自治体再編をねらった地方切り捨ての「集約化」をすすめようとしている。「集約化」とは、公共施設や行政サービスを「拠点都市」に統廃合し、身近な住民サービスの低下と周辺部の切り捨てをすすめ、地方の衰退を加速させるものである。その先には、自治体の在り方を大きく変える、新たな自治体の再編や道州制がねらわれている。
    昨年、大阪市で「都構想」が市民によって退けられたように、地方自治を守ろうという市民の運動が始まっている。
    市として、地方自治を変質させかねない、新たな市町村再編や道州制に反対すること。


  6. 市長は「所信表明」の中で、自らを西宮市役所の経営者と位置づけている。さらに「施政方針」を含め、民間活力の積極的導入については、「民間でできることは民間に委ねる」としてごみ収集・学校給食・保育所や幼稚園等と事業名を挙げ、「市直営の方が安全」「直営の方が信頼できる」というような根拠が明確でない理屈は成り立たないと、一層の民営化や民間委託を強行する考え方を示した。この考え方の前提には、民間労働者の賃金をはじめとした労働条件の低さを肯定する立場がある。市が直営で事業を実施する中で、市民との強い信頼関係が築かれ、西宮として他市に誇る成果や実績を収めてきていることを直視すべきである。

    1. これ以上民営化、民間委託等を進めず、住民の福祉の増進という市の責任を果たすこと。

    2. この間、指定管理者制度のもとで、プールでの死亡事故にみられる重大事故や市民サービスが後景に追いやられる事例が後を絶たない。この背景には、指定管理者選定過程において、指定管理料の低さが競われることから、選定事業者は利益を上げるためにさらに経費や人件費削減が行われる実態が指摘されている。
      市が選定した指定管理者については、その業務についてチェック機能を高めたモニタリングを2014年度から実施しているが、調査票の公開をはじめ、その傾向を適宜議会にも報告し、民間委託も含め、労働条件の改善とともに、良質な公共サービスが提供されるよう、しっかり管理監督義務を果たすこと。

    3. 兵庫県の最低賃金は794円に引き上げられる予定である。しかし、ワーキングプアの解消にはほど遠いといわなければならない。最低賃金が生活保護基準より下回ることから、全国各地で、公契約条例の制定が相次いでいる。関西では三木市が2014年3月に条例制定し、7月1日より施行されている。西宮市としても公契約条例を制定し「官制ワーキングプア」を生まない仕組みを確立すること。

    4. 公共サービスを切り捨てる「市場化テスト」は今後とも導入しないこと。


  7. 民間事業者のノウハウや技術的能力を活用し、事業コストの削減をめざすとするPFI手法は、そもそもゼネコンや金融機関などの財界が、公共分野を市場にしようとするねらいをもって導入されたものであり、現時点では当初のPFI手法は事実上破たんしている。
    PFI手法を導入した甲子園9番町市営住宅建て替え事業では、地元企業の参入率は規定の30%を超え31.4%となった。しかし実際には、名義貸しのような実態があり、地元業者にはほとんど仕事が回っていないという声も聞かれた。またPFI事業は、これまでの10億円以上の工事から20億円以上の工事に修正されたが、PFI導入可能性調査等で市職員の膨大な時間と事務量が費やされるなど問題も多い。この際、PFI手法はやめること。


  8. アサヒビール工場跡地については、市が3.8haを購入し市立中央病院等公共施設を移転整備する計画を今村市長が白紙撤回し、その後、2014年6月議会で設置された「アサヒビール工場跡地問題特別委員会」の論議を踏まえ、県立西宮病院と市立西宮病院を統合する際の、600床規模の新病院建設用地の候補地の一つとしアーク不動産(株)より、2.6haを西宮市土地開発公社が取得し、5年間でその用に供さなければ土地開発公社が取得する用地は売却するとしている。
    しかし、5年、10年先を見通したとき、西宮市にとって老朽化した公共施設は多数あり、市の行政課題解決のためにも軽々に「売却」すべきではなく、必要な公共施設整備など有効に取得土地の活用を図るべきである。当然、活用方法が決定されるまでの間は、暫定として市民が憩える公園等に活用すること。
    また、その他の土地の民間による開発については、西宮市として良好なまちづくりを誘導すること。


  9. 2015年6月議会、公共施設適正配置審議会より公民館や市民館、共同利用施設の3施設のあり方や配置について答申が行われた。答申を受け、市としての方針を検討、決定していくこととなる。答申は、小学校区を単位に、施設の利用状況や広さなどから、不要な施設を示すなど、単純化して再編を求めるものとなっている。しかし、当該3施設以外の集会施設の設置状況や、地理的状況などの検討が必要だと、議会からも安易な統廃合はするべきではない旨の要請がなされている。
    方針を策定する際、施設の設置目的や、地域の特徴、利用率の向上など、様々な角度化から、慎重に検討し、安易な統廃合や市民の利便性を損なうことのないよう、最善ものとすること。


  10. 東日本大震災の発生や最近頻発する集中豪雨による土砂災害等で被災者が大幅に増加している。さらに、南海トラフ巨大地震に備えるためにも被災者生活再建支援法の抜本拡充が大きな課題となっている。以下の項目を国に要望すること。

    1. 住宅本体の建築費や補修費などの支給額は最大でも300万円であり、再建には程遠い。少なくとも500万円以上への引き上げを早急におこなうこと。また、半壊にも支援を拡大すること。

    2. 生活再建支援の対象に、一部損壊住宅、その事業を生活の基盤としている中小企業の店舗や工場等の事業所、液状化による被害なども加えること。


  11. 高須東小学校跡地については一部暫定的利用が行われているが、全市全庁的な視野で有効活用が図れるよう早期に検討すること。また、上下水道局所有の鯨池浄水場跡地については、次期水道事業会計における財政計画にも反映させるよう、政策局が中心になって活用方法を検討し、必要な土地については市が上下水道局から買い取るなど早急に行い、有効活用に結び付けること。


  12. 本庁周辺整備については、老朽化した教育委員会庁舎や保健所の建て替え、点在する庁舎の集約化、また長期的には本庁舎や市民会館の建て替えを含めれば、時間も費用も多大にかかる、巨大プロジェクトとなる。
    今回、第二庁舎(危機管理センター)の整備についての計画が示され、教育委員会、上下水道局、保健所、消防局なども含めた大幅な配置換えが提起されている。
    行政の効率化とともに、市民にとって利便性も高く、市民、職員の意見もよく考量し、経費面では過大にならないように進めていくこと。


  13. 阪神淡路大震災で厳しい状況に陥った財政も立て直し、市債の水準がほぼ震災前にもどった。また、2014年度にアサヒビール跡地購入のための土地開発公社に55億円貸付け、公共施設保全積立基金に約9億円積立てても、なお2015年度当初の基金残高は、財政基金184億円、減債基金35億円にものぼる。これらをあわせた事実上の資金余裕は280億円以上である。「200億円程度の基金保有が妥当」との議会答弁があったが、標準財政規模の10%、100億円程度でも十分であり、西宮市の財政状況は、ムダ遣いさえしなければ、市民の多様な要望に応えるだけのものがある。
    自治体の大きな役割はいうまでもなく「住民の福祉の増進」であり、過大に基金を溜め込むことではない。高すぎる保育料の引き下げや国保料のさらなる引き下げ、こども医療費無料化の所得制限撤廃、学校配分予算の増額等、住民サービス向上のため、財政の有効な活用を思い切って図る予算配分を行うこと。


  14. 旧福知山線廃線敷きは、年間を通して多くのハイキング客が訪れる人気スポットである。宝塚市側においては、同市がJR西日本から無償貸与を受けて整備されている。西宮市側においてもJR西日本に一定の整備を求め、管理は西宮市が行う形で正式なハイキング道となるようJR西日本との協議を早急にすすめること。