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庄本けんじの一般質問
2015年12月08日

アスベスト対策について


 次に、アスベスト対策について質問します。
 アスベストは、建築資材のいたるところで使用され、私たちの身の回りのあらゆるところに存在しています。10年前に起きたクボタショックを受けて、アスベストが私たちの健康に甚大な影響を与える危険な物質であるということが広く知られるようになりました。そこから、アスベストの使用が禁止されるなど、アスベスト対策は大きく動くこととなりました。しかし、その対策の現状は、健康に対するアスベストが及ぼす危険の度合い、あるいは、健康被害に対する人々の不安の大きさとを比べると、あまりにもお粗末な対応でしかない、というのが現状です。
 つまり、アスベストの問題は、アスベスト暴露の危険と、現実の対応とのあいだに、あまりにも大きなギャップがある、ということです。
 その典型的な事例のひとつとして表面化したのが、旧夙川短大の校舎解体にともなうアスベスト対応の問題です。8月19日のある新聞に報道されました。
 新聞報道や周辺住民の方にうかがったお話によりますと、周辺住民のみなさんは、業者のアスベスト対応に疑念がぬぐえない、客観的な安心情報が示されないまま解体作業がすすめられている、というお話でした。ここにいたって、住民グループのメンバーが、思い余って、まだ解体されないで残っている9号館を調べ、石綿が含有しているだろうと思われる、空調ダクトのパッキンを持ち帰り、民間検査機関で分析した結果、石綿の含有が判明した。これで、周辺住民の人たちは、ますます疑念を深めました。
 一方、業者は適切に処理している、問題はない、としています。西宮市は、十数回に及ぶ異例の立ち入り調査をし、結果、調査の範囲では「石綿建材はなかった」としています。

 そこで質問いたします。
 一つは、市はアスベストに限らず、いろいろな調査をするために、工事現場に立ち入り調査をされていると思いますが、旧夙川短期大学の解体工事に関連して、市が立ち入り調査をした回数は全部で何回だったか、そのなかでアスベスト調査をした回数は何回だったのか、お答えください。
 第二に、業者には大気汚染防止法および兵庫県条例にもとづく届出が義務づけられていますが、この届出件数が西宮市全体で何件あったか、そのうち市が立ち入り調査に入った件数は何件だったか、過去五年間の数字をしめしてください。
 第三に、大気汚染防止法の改定により、届出のない工事現場にも行政の立ち入り調査が可能となりましたが、この改定法にもとづいて市のアスベスト調査の体制を強化すべきと考えますが、市の見解をうかがいます。