野口あけみの反対討論/* --項目挿入-- */?>
2015年12月15日
育成センター指定管理者指定についてただいま上程中の諸議案のうち、議案第64号 指定管理者指定の件(西宮市立鳴尾北留守家庭児童育成センターほか1施設)、議案第65号 指定管理者指定の件(西宮市立高木留守家庭児童育成センターほか2施設)および議案第67号 指定管理者指定の件(西宮市立高木北地域子育て支援施設)について日本共産党西宮市会議員団は反対をいたします。以下その理由を述べます。 西宮市においての学童保育事業の歴史は古く、市発行の冊子『西宮の福祉』には、昭和43年=1968年4月1日、留守家庭児童対策として学童保育所をつくる、とあります。 これに先んじて1964年(昭和39年)に 市教育委員会が津門など6校で「ひまわり学級」という放課後の居場所を開設し、1965年(昭和40年)には、 香櫨園、上甲子園で「共同保育」として学童保育が実施されます。 そして1967年(昭和42年)にはわずか3年の実施で「ひまわり学級」は閉鎖となり、 1968年(昭和43年)、先ほど申し上げた通り、 管轄が、「市教育委委員会」から「福祉局」へと変更され、場所と地域の承諾、指導員の確保を保護者が行うことを条件に学童保育所が開設されました。 以来、幾多の変遷をへて、育成センターは、施設など市民ニーズにはまだ十分こたえられていない面もありつつ、児童福祉法に位置づけられ、設置基準の条例化や、高学年学童の実施等、前進面も多くみられるようになったところです。 放課後や長期休業中の子どもたちに保育と生活の場を保障し、そのことによって親も安心して働ける ― そんな学童保育事業において、指定管理者制度を導入し、事業を公募で選定することは、指導員が総変わりしてしまう可能性があり、父母や子どもたちに大きな不安を与えるものです。よって、この議案が提案されるたびに、私たちは容認できないと申し上げるものです。 特に今回は、議案65号において、高木、高木北、高須西育成センターが、議案67号において高木北地域子育て支援施設が、株式会社を指定管理者とする議案となっています。育成センターでは初めてのことです。 当該株式会社セリオはこれまで他市で保育所経営を行い、学童保育についても受託しているといいますが、西宮市のような学童保育事業は今年の7月から経験しているにすぎません。これまで特に問題はないと聞いているとのことですが、営利を目的とする株式会社に果たして、これまで西宮で地域や父母、指導員の皆さんとで築いてきたような、西宮の学童保育を、安定的に提供できるか大きな不安を抱くものです。 また当該株式会社は西宮北口駅直近にて、英語教室なども兼ね、学校や自宅まで送迎を行うような週5日通って5万円〜7万円という付加価値を付けた学童保育を経営しています。現在は閉鎖中とのことでしたが、育成センター利用者などに営業活動などがあってはならない、このことも厳しく指摘をしておきます。 なお、今議会では私どもが反対する3議案以外にも留守家庭児童育成センターの指定管理者指定の議案が4議案上程されています。1つは1年間の非公募での指定であり、後の3つは4年間を経た公募の指定管理者を特に問題がなかったとして、継続した管理運営を可能にするため非公募で引き続き6年間指定をするものです。これらは指定管理者制度を前提にはしているものの、あえて反対はしないものです。以上討論とします。 |