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野口あけみの一般質問
2016年03月01日

春風小学校などの学校施設整備について


 ただいまより日本共産党西宮市会議員団を代表して私、野口あけみが一般質問を行います。傍聴にお越しの皆さん、ご苦労さまでございます。

1、春風小学校などの学校施設整備について
 市内市立学校63校の内22校、実に3分の1が、築60年を経過、あるいは経過しようとしており、老朽化した学校施設への対応は、現在の市の緊急課題の一つです。一方、ひきつづき児童数増による教室不足、運動場不足など教育環境整備の課題も逼迫しており、これらを合わせて解決するためとして、昨年、2015年2月、「学校施設整備における優先度の考え方及び優先度の高い学校の選定」という計画を策定し、順次その具体化が進められているところです。
 この計画にもとづいてというより、計画策定に先立ってとりくまれたのが、香櫨園小学校の増改築です。2014年夏、市長選挙直後のことでしたが、市長自ら地域説明会に出向き、明らかに優先度が高いからと、議会には何の説明もないまま、2015年度から増改築に着手することを地域に約束してきたものです。このことでは、上田さち子議員が2014年9議会で取り上げています。内容をとやかく言うものではないが、やり方がおかしいではないか、と。
 ともあれ、地域でも熱望されている香櫨園小増改築ですが、進める中でも大きな問題が起こりました。当初教育委員会や学校側が示した、改築校舎を南側に配置する案に地域から異論が噴出したのです。2014年12月から協議を続け、やっと、今年、2016年2月10日の教育こども常任委員会に、現況のとおり北側に配置する計画素案が報告され、2月25日からパブリックコメントが実施されています。そして、新年度予算案に基本設計・実施設計費が盛り込まれています。
 並行して取り組まれたのが西宮養護学校です。ここでも教育委員会が示した当初案、すなわち隣接する春風公園の敷地を取り込んで配置をかえ、現在地で授業を進めながら建て替えるという案に、学校関係者や保護者の皆さんから異論が出て、検討の結果、現在地に建て替えること、建て替えの間、尼崎市内に移転してあく尼崎養護学校校舎に仮移転するという方針にまとまりました。
 どちらも最終的には学校関係者の皆さんや保護者、近隣の皆さんの意向・意見が尊重される形で計画が作られ本当に良かったと思います。後は、安全に配慮され滞りなく建設が進むことを望むものです。ただこの経過の中で香櫨園小の建設については半年ほどの遅れが出ました。また、地域との不必要な摩擦を生じさせたことについては総括が必要ではないでしょうか。
 さて、新年度には、春風小学校と、安井小学校の増改築、深津小学校の増築にとりくむことが表明されています。
 私は、今から5年前の2011年3月議会の代表質問で春風小学校の早期建て替えを求めました。1957年、昭和32年建設で老朽化が激しいこと、火災発生の可能性が高い給食室がある南東校舎については、市の火災予防条例が定める2方向の避難路が確保できていないことを指摘し、求めたものです。その後、避難路については改善されました。
 加えて、これら以外にも、校長先生や地域の方などから次のようなお話をうかがっています。南校舎は2階建てで津波避難ビルにはなりえず、避難の際には北校舎は児童だけで精一杯で地域の人たちを受け入れられない、さらに南校舎は、階段をそれぞれあがった両側に向い合せに教室がある構造で、教育活動が展開しにくい、もうすぐ1000人を超えようかとするマンモス校でトイレが足りない、育成センターが満杯で待機が出ないか心配、などなどです。
 ようやく建て替えが実現することになり私も地域住民の一人として、卒業生の一人として喜んでいますが、これらの課題が建て替えによって解決できるよう求めるものです。

 具体的な質問をします。
1、香櫨園小、西宮養護学校の学校施設整備計画の策定過程を振り返った時、くむべき教訓があると考えますが、何を教訓としますか。その教訓の上に立って、今後の学校施設整備にあたっては、どんな対応をしますか。
2、春風小学校、安井小学校、深津小学校の現状と課題、現時点での取り組みの方向をお聞かせください。
3、それぞれの育成センターについても同様に、現状と課題、取り組みの方向をお聞きします。
4、育成センターについては、もう1点質問します。今年開校する高木北小では初めて、育成センターが校舎のなかにつくられました。今度増改築する香櫨園小でも校庭の育成センター、隣接する市民館の育成センターでは足りず、改築する校舎内にも1センター設ける予定と聞いています。
 2月10日の常任委員会で私は、今後の増改築にあたっては育成センターを校舎のなかに設けることをスタンダードとするのか、教育的福祉的にどう評価するのか、と質問しました。当局からは「教育的観点からではなく、経費の面から、(安く上げるということだと思いますが、)そうした」という答弁でした。こんな答えではだめです。子どもたちにとって何が最善かを考えるべきです。
 校舎の中に育成センターを設けることについての見解や評価をお聞きします。