上田さち子の一般質問/* --項目挿入-- */?>
2016年03月03日
国民健康保険について昨年5月安倍政権は、市町村国保の都道府県化や社会保障費削減などを盛り込んだ医療保険制度の改定法案を可決させ、これにより、2018年度(平成30年度)をめどに、国保制度の大改変が実施される予定となりました。同時に国民健康保険をめぐっては、「低所得者が多く加入する医療保険でありながら、保険料が高すぎる」という制度の構造的矛盾を、政府・厚生労働省も認めざるを得なくなり、これまでの修正を迫られる状況も起こってきています。2年後に迫った国民健康保険事業の広域化に向けて、ただ受け身であることなく、保険者である西宮市は高すぎる保険料軽減など、積極的に市民の命と健康を守る立場に立ってもらいたいということから今回質問することにしました。 さて、国保の広域化が実施された場合、兵庫県と西宮市が保険者となり共同運営することになりますが、保険証の発行や保険料の決定・賦課・徴収、医療給付、保健事業などは引き続き西宮市が実施することになり、兵庫県が保険者の一人となっても県から新たな財源が支出されることはありません。市町村が拠出することになるお金・納付金の管理者の役割を、これまでの国保連合会から兵庫県に移し変える、すなわち兵庫県が「国保財政の元締め」「市町村の監督役」として強力な権限を持つようになるというのが最大の改変です。 この仕組みがスタートする中で問題になってくるのは、広域化によって「保険料の平準化」という名のもとに、市町村が独自で努力している保険料引き下げ・抑制のため行っている一般財源の繰り入れや、条例による保険料減免などを取りやめさせる狙いがあることです。しかし、これらについてはこの間の国会論戦で「新制度スタート後も、市町村の公費繰り入れは制限されず、引き続き『自治体で御判断いただく』」との答弁を、政府は繰り返していることは重要です。 さらに、高すぎる保険料のなかでも、子どもの人数が増えれば増えるほど、保険料・均等割分の負担が重くなる問題についても、塩崎厚生労働大臣は「地方自治体からも軽減措置の導入」が要求されているとし「検討」を約束しました。 まさに2年後のスタートを控え、医療そのものの改悪を推進するのか、加入者の負担軽減のために市町村独自の施策拡充を進めていくのかがせめぎ合ってきていると思います。西宮市でも、27億円に積み立てられた基金の活用でのさらなる引き下げも求められていることを合わせて強調しておきたいと思います。 質問 @2018年度・平成30年度からの市町村国保の都道府県化で、いったい何がどう変わるのか特徴点をお聞きします。 A西宮市が独自に行っている一般財源の繰り入れ(7億円)や、条例による保険料減免等が果たす意義は大きいと思いますが、あらためて市の見解をお聞きします。 Bこの間、市の医療給費総額が大きく見積もられることにより、高すぎる保険料が設定され、その結果、毎年黒字を計上し基金は27億円になっています。これを積極的に被保険者に還元し、保険料の軽減を図ることを求めます。 C市として@国庫負担割合の引き上げ A子どもの均等割りの軽減などを国に要求し、国民皆保険制度を持続可能にするために、積極的に発信すべきだと考えますがいかがでしょうか。 |