次に、公契約条例の早期制定について質問します。
これも、地域経済を活性化させるための取り組みにとして質問します。
西宮市内では、最大の事業者の一つが西宮市です。西宮市が実施する様々な施策、事業は、市内事業者にとって重要な仕事となります。同時に、雇用という点でも大きな役割を果たしています。
この間、「官から民へ」への流れが強まり、「行革」の名の下、経費削減によるしわ寄せが、労働者の労働条件を著しく低下させ、「官制ワーキングプア」と言われる状況を作り出しています。
「公契約」とは、国や自治体が発注する工事や委託事業について、民間業者と結ぶ契約を指します。公契約条例は、発注の際に低賃金を背景とするダンピングを排除し、公務、公共サービスの品質確保、労働条件を守ることを目的とします。
西宮市の事業でも、わが党議員団が何度も取り上げた駐輪場管理業務では、指定管理者が変わっても、そこで働く人の顔は変わらず、労働条件だけが、指定管理者が変わるたびに引き下げられていくという事態を指摘し改善を求めました。まさに「官制ワーキングプア」の西宮市における典型と言えるでしょう。前指定管理者では、労働時間を短縮し社会保険外しまでするという状況から、現指定管理者の選定では、一定の改善がはかられました。
市の事業に携わる労働者の労働条件を守ることは、非常に大事であり、「公契約条例」の制定は待ったなしだと思います。
西宮市は、2010年度から2年間をかけ、公契約条例制定プロジェクトチームを設置し、調査研究をしましたが、結論としては、条例制定には至りませんでした。
しかし、2014年に関西ではじめて兵庫県の三木市が条例を制定、兵庫県下では加西市、加東市でも相次いで条例化するなど、全国的にも増えてきています。情勢が大きく変わってきたのではないでしょうか。
西宮市も本格的に公契約条例を制定する時がきているのではないでしょうか。
質問
@三木市で関西初の公契約条例が制定され、県下で3市がすでに制定しています。他市でも条例化の動きがあると聞きます。兵庫県下の公契約条例制定の動きについて、市当局はどのように見ているのか。
A西宮市は、2年間のプロジェクトチームによる調査研究の結論として、「公契約条例制定によらず、業務を遂行する中で労働者の賃金や労働条件の確保に取り組む」との立場ですが、条例制定並みの効果を上げているのでしょうか。この間の取り組みの評価はどうか。
B公契約に関する所管は、当初の総務局契約課から、現在、産業環境局労政課となっています。条例を制定するとすれば、契約ということからも、総務局契約課が所管するべきではないでしょうか。