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庄本けんじの一般質問
2016年06月29日

4月22日に起きた、新名神高速道路の橋桁落下事故にかかわる質問


 日本共産党の庄本けんじです。
 私は、日本共産党西宮市会議員団を代表して、一般質問を行います。
 第一は、4月22日に起きた、新名神高速道路の橋桁落下事故にかかわる質問です。
 この事故は、長さ約124m、重さ約1350tもの橋桁が、約15m下を走る国道176号に落下し、作業員が2名死亡、8名がけがをするという大惨事となりました。また、この事故によって、国道176号が通行不能となり、事故現場を挟んで、西宮市の天上橋交差点から神戸市北区の日下部交差点までの約1.5kmが、通行止めを含む交通規制がかけられ、周辺住民に多大な影響をおよぼしています。
 事故対応の責任を負うべきは、いうまでもなくNEXCO西日本と元請け業者です。
 私は、なによりもまず、NEXCO西日本と元請け業者に対して、事故の原因究明にあたっては、決して言葉だけに終わらせることがないよう、底をついた原因究明をおこなうよう強く要求いたします。あわせて、NEXCO西日本と元請け業者に対し、通行止めに伴う補償は、被害を受けている人たちの立場に立って、簡潔で、わかりやすく、だれもが納得できる内容で補償することを強く求めます。
 私は、事故後、事故現場周辺の住民がどのような影響を受けているのかを知るために、幾度か地域をたずねてきました。
 そこで私がうかがい知ったことは、誰もが一様に、「とにかく、早く、開通させてほしい」、「いつ開通するのか見通しがほしい」、ということでした。なかでも深刻なのは、国道176号沿線の山口町名来周辺の商店です。通行規制による影響で客足が途絶え、大打撃を受けている、ということでした。ある商店のオーナーは、「このままだと、持ちこたえられない、つぶれる」という悲痛な訴です。また、国道が不通になったため、生活に大変な不便をきたしているということでした。かなりの距離を迂回しなければならなくなって、通常であれば10分で行けたところが1時間もかかる、という話です。迂回車両が生活道路にまで侵入してきて、交通安全が損なわれかねない心配もある、ということでした。
 西宮市は、事故後、警察と国・県・市の道路管理者によって、4月27日に設置された「国道176号通行止めに関する調整会議」において、生活道路への迂回侵入車両の防止、通学路、迂回ルートの安全確保、沿線店舗への案内の徹底などを、要請されています。
 私たち日本共産党西宮市会議員団は、事故対応としては、交通対策だけでなく、店舗の影響にたいする対応なども必要だと考え、税や国保料の減免、緊急のつなぎ融資など、営業被害への対応について、いくつかの要望をまとめ、5月17日、市に申し入れをいたしました。
 その申し入れでは、また、事故原因の徹底究明、再発防止の徹底、2次的事故を起こさないための安全管理の徹底、国道176号の早期開通、通行止めによる被害補償に関することなどについて、西日本高速道路株式会社と国に対して市が申し入れることも求めています。
 日本共産党西宮市議団のこの申し入れのあと、市は、商工会議所とも連携しながら、商店を訪問し、いくつかの対応をとられています。西宮市議会も、6月8日、建設常任委員会が現地におもむき視察をおこないました。
 通行止め解除のめどについては、開通をめざした工事が、5月13日、開始され、NEXCO西日本によると、工事期間は2か月程度と説明されています。工事が予想通りに2か月で終わり、めでたく開通したとしても、事故から3か月もの長いあいだにわたって、悪影響を周辺地域におよぼすことになります。周辺住民、とりわけ、国道沿道の商店には、多大な被害と苦痛を長いあいだ継続して与えることとなり、ことは重大です。

 そこでお尋ねします。
 第一に、市の対応についてです。市は、商工会議所と手分けをして、国道176号沿道の商店を訪問されています。その訪問を通じて市が把握された内容の特徴について、また、それへの市の対応について、お聞かせください。
 第二に、NEXCO西日本と元請け業者の補償対応についてです。被害補償について、NEXCO西日本が方針を決め提示しています。市は、その内容、それへの住民の意見、要望について、どのように把握されているかお聞かせください。あわせて、西宮市としても、NEXCO西日本に対して、事故原因の徹底究明を求めることが重要になると考えますが、いかがでしょうか、所見を伺います。