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庄本けんじの一般質問
2016年06月29日

西宮市高塚町の大規模開発について


 次に、第二の質問、西宮市高塚町の大規模開発について質問いたします。
 この大規模開発は、緑に覆われた約4haの小高い山を造成して、戸建て住宅73戸、150戸のマンション1棟を建設するというものです。
 周辺地域の人たちにとってこの山は、山を覆う緑に癒され、長期にわたって慣れ親しんできた緑の山です。その山と緑が、開発によって、一気にすべて失われることになる。周辺住民に強烈な衝撃をもって受け止められています。
 自然は、いったん壊してしまったら、後戻りすることができません。

 そこで質問いたします。
 一つ目は、高塚町の開発がおよぼすさまざまな影響について、市は、調査されているのかどうかという問題です。開発の影響を何ら把握もせず、考慮することもなく、緑に覆われた山に手をつける、そのような開発は、成り行き任せの無秩序な開発として、住民の納得が得られるものではなく、許されないことです。それは、また、市が策定した総合計画の政策大綱の一つに位置づけられている「緑の保全と創造」という大方針とも矛盾しかねないものです。市街地のなかにある4haにもおよぶ広い土地全体に広がった緑が一気に失われることについて、また、山が削られて土地の形質が大きく変えられることについて、どんな影響がどのくらいあるのか、市は調査されていますか、おたずねします。
 もう一つは、開発やまちづくりにおける住民参加と情報の問題です。市は、土地の売買に関する届け出や、大規模開発にかかわる事業者との事前協議など、開発計画について住民が知るよりも早い段階で情報を得る立場にあります。住民は、開発の概要書が提出された段階で初めて知ることになります。規模の大きい開発、あるいは、高塚町の開発のように、景観も土地の形質も大きく変えてしまうような、量的にも質的にも規模の大きな開発については、概要書が提出されるより前に、市民に公表し、住民参加の開発ができるような仕組みを構築してゆく必要があると私は考えます。市の所見を伺います。
 三つ目は、乱開発を防ぎ、開発計画に住民が参加できるようにするための市の積極的な関与についてです。高塚町の開発のような大規模な開発がおこなわれようとするとき、市は、土地の買い取りをおこなうなど積極的な関与をすべきだと考えますが、市の所見をうかがいます。
 アサヒビールの跡地の開発では、市が、ある程度の土地を買い取り、積極的に関与した事例があります。そのときのような対応をすれば、住民参加の土地利用をすすめることが可能になります。
 いずれにしても、開発については、乱開発を許さない、住民参加の体制をつくる、という立場に立って対応すべきことだということを強調して、次の質問に移ります。