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佐藤みちこの一般質問
2016年06月29日

保育所待機児童問題について


 ただいまより日本共産党西宮市会議員団を代表して私佐藤みち子が一般質問を行います。傍聴のみなさんお忙しい中ありがとうございます。

1、保育所待機児童問題について
 2016年4月保育所入所申し込み者は2407人、保育所に入れなかった不承諾者は843人。そこから転居や空きのあった保育所等に入所した結果、認可保育所に入れなかった子どもは636人となり昨年より200人増えています。厚生労働省の定義に基づく待機児童は183人です。このように待機児童が昨年より増えた要因は認可保育所建設が遅れているからです。
 市は待機児童の約8割を3歳未満児が占めているため小規模保育所の整備を進めてきましたが、小規模保育所を卒園後、3歳児が認可保育所に入所できず待機児童になってしまう新たな問題が出てきました。このことも認可保育所の建設が遅れているためです。
 この、保育所待機児童問題では「保育園落ちたの私だ」の声が国会前で大きく広がり若いお母さんたちが政治を動かしています。そこで国が出した緊急対策は、@保育士配置や部屋面積の基準を国基準に上乗せしている自治体にさらに子どもを受け入れるよう求めるA小規模保育事業の定員上限を19人から22人に広げる等です。
 私たち日本共産党市議団は、今でも詰め込み保育をしているのに、さらに詰め込めば子どもの安全を確保できないことから国の緊急対策を到底認めることはできません。市もこの緊急対策については応じないと明言していますが、このことについては評価をするものです。新聞報道でも国の緊急対策に応じる自治体はなく国の緊急対策は破たんしています。
 もうひとつは保育士の労働条件が劣悪なため保育士が不足している問題です。市議会では「公立保育所を民営化せよ」との声が出されてきました。市は3か所の公立保育所を民営化する方針ですが待機児童が解消されずこの方針は凍結しています。この際、民営化は撤回することを求めます。国は、2004年公立保育所の運営費を一般財源化しました。この10年間、全国では約2500か所の公立保育所が減少し、公立保育所の保育士も低賃金の非正規雇用が増えています。
 民間保育所の保育士の賃金は、国の基準では経験年数による賃金の上昇は11年たったら「頭打ち」という仕組みになっておりこのことが低賃金の要因となっています。さらに、国は規制緩和で株式会社の保育所も認めましたがそこで働く保育士の賃金は民間保育所の保育士よりも低賃金となっています。
 このような背景もあり、保育士の賃金は全産業の平均でも約10万円低くなっており、保育士不足を解消するためには保育士の賃上げ・待遇改善を行うよう国の基準を変えることが必要です。
 保育の質を保障せず安上がりの保育をすすめてきた結果、待機児童は解消されず保育士不足も深刻になり、これまでの国のやり方は完全に破たんしています。
 保育は子どもの発達や健やかな成長を保障するものであり保護者は安心して子どもを預けることができる認可保育所の増設を希望しています。
 市は2019年3月までの3年間で保育施設の定員を1500人拡充する方針を出しました。

そこで質問します。
  1. 受け入れ人数を1,500人とした根拠は何か。

  2. 公共施設を含めた市有地を活用するとしている。どの施設をどのように活用するのか。また、保育所に転用できる市有地が市内にどれだけあるのか。

  3. 民有地の活用についての見通しについて。

  4. パーク&ライド式による保育所整備を予定している。駐車場に車を止めて電車で通勤するということだが、この施設を実現するためには大きな土地が必要だし駅からも近くなければならない。市内にそのような大規模な土地や地理的条件に合致するような場所があるのか。

  5. 私立幼稚園の活用の中身について。

  6. 都市公園の活用を検討するとのことだが、市内には十分に公園があるとは思えないがどこの公園を想定しているのか。

  7. 市は国の補助が出る民間の認可保育所を建設してきたが民間任せでは待機児童の解消はできない。公立保育所、公立の分園等も建設すべきではないか。


 以上7点について明確にお答えください。