庄本けんじの一般質問/* --項目挿入-- */?>
2017年06月27日
入学準備金について次に、就学奨励金の新入学用品費、いわゆる入学準備金について質問します。 西宮市の就学奨励金の新入学用品費は、現在、新小学校一年生には2万470円、新中学校一年生には2万6900円を、援助を必要とする世帯に対して、7月に支給する仕組みとなっています。 この仕組みには、二つの問題点があります。一つは、給付額が極めて少ないこと。もう一つは、支給の時期が援助を必要とされる時期に支給されず、7月に振り込まれる仕組みになっていることです。 しかも、重大なことは、教育扶助を受ける世帯とのあいだに大きな違いがあることです。教育扶助の場合、新小学生であれば4万600円、新中学生であれば4万7400円、支給時期は3月です。教育扶助を受ける世帯と、教育委員会が扱う新入学用品費の給付を必要とする準要保護世帯とは、所得の水準に全く違いはありません。準要保護世帯も、教育扶助を受ける世帯と同じように援助を必要とする世帯です。なのに、給付額に2倍の開きがあり、支給の時期も違う。これは、放置することが許されない、直ちに解決すべき重大問題です。 私たち日本共産党は、入学準備金は「必要な時期に必要な額を」と、全国展開をして、政府に対しても、地方行政に対しても、問題解決を強く求めてきました。 西宮市議会では、昨年の3月議会で、野口議員が初めてこの問題を取り上げ、善処することを求めました。ことしの3月議会では、上田議員がこの問題を一般質問で取り上げ、入学準備金の増額と、支給時期を入学前に前倒しするよう、求めました。 国会での取り組みと全国の地方議会での取り組みがすすむなかで、事態が動き始めました。 たとえば、国会では、ことしの3月8日、わが党の畑野君枝議員がこの問題を取り上げ、当局からは、中学校入学前の前倒し支給について「補助対象とすることは可能だ」との答弁があり、つづいて、3月22日の国会の委員会では、文部科学省が「現在対象となっている中学校の入学前の者だけではなくて、要綱改定後、小学校に入学する前の者も補助対象にできる」と表明するに至りました。 西宮では、ことしの3月議会での一般質問の段階では、支給時期の前倒しも、給付の増額も困難との答弁でした。しかし、後日にひらかれた、同じ3月議会の教育こども常任委員会において、新日本婦人の会西宮支部から提出された、「就学奨励金の新入学用品費を入学前に支給することを求める請願」が審査されるにあたって、教育委員会が審査前の発言を求め、そこで、入学準備金の支給時期について、新中学生に限定する内容ではありますが、来年の新入生から入学前に支給できるよう検討するとの見解が示されました。 これは、市民の運動と議会のとりくみが当局を動かし、明るい希望をひろげる瞬間でした。 提出された請願は、全会一致で採択されたところです。 この3月議会は、3月23日で閉会しましたが、その後も事態は改善の方向へすすみ、文部科学省は3月31日付けで、要保護世帯の小中学生への「入学準備金」を増額し、なおかつ、支給時期については小学校入学前も可能だとする通知を都道府県教育委員会に送付しています。 通知によると、入学準備金の単価は、新小学生は4万600円、新中学生は4万7400円と増額され、援助を必要とする世帯のあいだの差が解消されることとなりました。また、「援助を必要としている時期に速やかな支給が行えるよう」交付要綱の一部が改正され、これまで「児童又は生徒」としてきた入学準備金の交付対象に「就学予定者」が追加され、これによって中学校への入学前のみならず、小学校入学前に入学準備金を支給することが可能になりました。 この政府の新たな展開を受けて、私たち日本共産党西宮市会議員団は、5月9日、市教育委員会にたいして申し入れを行い、あらためて、給付金の増額と支給時期の前倒しを、新中学校一年生だけでなく、新小学校一年生にも、同じように支給できるよう、仕組みの改善を強く求めました。 そこで質問します。 第一は、就学奨励金の新入学用品費、いわゆる入学準備金の支給時期を入学前に前倒しすることについて、新中学校一年生は来年から実施するとの方針が示されましたが、新小学校一年生も同様に、前倒し支給を、来年の支給分から実施されるかどうか、私からもお聞きしておきたいと思います。 第二は、入学準備金の支給時期の前倒し実施を、新小学校一年生にも適用する場合、対象となるこどもをどのように把握し、あるいは、転出転入の児童や生徒にはどのように対応されるのか、解決すべき事務手続き上のいくつかの課題があると思いますが、何をどのように対応されようとしているのか、お答えください。 第三は、給付の増額についてです。政府は、要保護者に対する新入学用品費の単価を増額しましたが、準要保護者の新入学用品費についても、増額すべきと考えるが、当局の見解を伺います。 以上壇上からの質問を終わります。 |