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杉山たかのりの一般質問
2017年09月07日

弾道ミサイルを想定した住民避難訓練について


クリックで大きな写真を表示 弾道ミサイルという言葉から、今連想するのは北朝鮮問題だと思います。
 9月3日、北朝鮮は6回目となる核実験を強行し、北海道を越えて太平洋に落下させた8月29日の弾道ミサイル発射に続く暴挙といえます。国連安保理決議などへの違反であるとともに、7月の国連会議で核兵器禁止条約採択されるなど、国際社会が「核兵器のない世界」への新たな前進をめざしているもとで、これに真っ向から挑戦する重大な行為であり、世界と北東アジアの平和と安定を脅かす、危険な軍事的挑発を繰り返すことを、北朝鮮はただちにやめるべきです。
 特にこの間、米朝間での軍事的緊張がエスカレートしていく中で、いま最も危険なのは、当事者の思惑や意図にも反し、偶発的な事態などで武力衝突につながる現実的な可能性が生まれ、強まっていることです。思わぬ軍事的な衝突で深刻な被害を受けるのは、韓国と日本であり、このような事態は絶対に避けなければなりません。
 日本共産党は、8月12日志位和夫委員長が「危機打開のため米朝は無条件で直接対話を」という声明を発表しています。これは、おびただしい犠牲をもたらす軍事衝突は絶対に回避しなければならない、そのために米朝に強く自制を求め、無条件で直接対話に踏み出す必要性を指摘したもので、アメリカ、北朝鮮をはじめ6カ国協議参加国、国連安全保障理事会の全理事国、グテレス国連事務総長に送付・伝達しています。
 米朝の軍事的な衝突の危険の高まりを危惧し、世界各国から「制裁だけで解決できない」と対話を求める声が上がっています。8月29日の安保理議長声明は「対話を通じた平和的で包括的な解決」を加盟国に呼びかけています。アメリカも軍事的圧力を強めつつも、対話解決を探る動きも見られます。
 戦争にならないための外交努力、対話による解決が今こそ求められています。日本政府のみが「対話のための対話は意味がない」など、外交努力を否定する発言を繰り返していますが、軍事・経済の圧力一辺倒を強める姿勢を改め、米政府に対話の必要性を解くことに力を注ぐべきです。
 このような、米朝間での軍事的緊張がエスカレートしていく状況で、9月17日、近畿で初めて、弾道ミサイルを想定した住民避難訓練が、東鳴尾地区で行われます。その意味では、内外から注目されることになるでしょう。
 議場に配布させていただいている資料は、鳴尾東地区に配布されたビラの1面目です。
 主催は、内閣官房、消防庁、兵庫県、西宮市、協力団体として東鳴尾防災会となっています。訓練想定は、「X国から弾道ミサイルが発射され、我が国に飛来する可能性があると判明」
 避難行動は、屋外にいる場合「その場で腕やカバンを使って頭部を守る行動をとってください」「特定の地域に居る方は、頑丈な建物へ避難してください」屋内にいる場合は「できるだけ窓から離れ、できれば窓のない部屋へ移動してください」というものです。
 さきほども申し上げましたが、本来であれば軍事衝突を起こさせないことが、市民の生命、財産を守ることになり、対話による解決を図ることに力を注ぐことが大事です。 しかし、このような訓練も、現状から否定することはできないと認識しています。いったい、どのような訓練となるのか、確認しておきたいと思います。

質問
  1. このたびの住民避難訓練の実施経緯を説明してください。

  2. この住民避難訓練は、西宮市国民保護計画ではどのような位置づけとなっているのか。

  3. 今回の住民避難訓練について、訓練の内容を説明してください。

  4. 訓練想定がX国という名称を使っているが、北朝鮮を想定しているのか。通常災害等の避難訓練では被害想定を示しますが、この住民避難訓練では被害想定はどうなっているのか。

  5. 「弾道ミサイルを想定した住民避難訓練」の実施状況をうかがいます。全国ではどうか。中核市ではどうか。