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佐藤みち子の代表質問
2019年02月27日

西宮浜小中一貫校について


 2018年6月議会、石井市長は、2020年度に西宮浜に小中一貫校を開校すると表明しました。この問題では6月議会では、私を含めて4人の議員が質問し12月議会ではわが党庄本議員が質問しましたが、具体的な内容は明らかにされませんでした。6月議会以降どのような中身が議論されているのか、いっさい議会には報告がありませんでした。
 今年に入って、突然1月28日に教育こども常任委員会で、西宮浜の小中学校について「義務教育学校」として開校することを明らかにし、2月13日には設置条例が提案されました。しかし、その中身について具体的なことは市民や周辺住民に何の説明もありません。議会にもたった一度の報告だけで、あまりにも拙速で議会軽視のやり方ではないでしょうか。

 「義務教育学校」は小学校と中学校を合体させた全く新しい学校で、小中の区別がなく9年生まで同じ学校で過ごすことになります。この「義務教育学校」は、正式な学校制度として法制化すべきとの要望を踏まえ、教育再生実行会議第5次提言(2014年7月)や中央教育審議会答申(2014年12月)を経て、2015年6月の通常国会で、9年間の義務教育を一貫して行う新たな学校種である「義務教育学校」の設置を可能とする改正学校教育法が成立し、2016年4月1日に施行されました。県下では、神戸市と姫路市に2校設置されていますが、義務教育学校については、まだまだ市民的には認知度が低く、今の学校との違い等、全く知られていません。
 しかも、西宮浜で開校しようとしている義務教育学校は学年区分を4・3・2制にするとのことです。現在の小中学校が道路を挟んで分かれている今の二つの校舎を引き継いで使用することから1年生から4年生までは現在の小学校校舎へ、5年生から9年生までを現在の中学校校舎へ分ける予定にしています。日本の義務教育は戦後73年間、小学校6年、中学校3年の6・3制で行われてきました。なぜ、4・3・2制にするのかその理由さえよくわかりません。
 また、「義務教育学校」は一般の小中学校では実施できない特別なカリキュラムを編成することができるようになります。特別なカリキュラムとは何なのでしょうか。
 また、「特認校」という学校選択制を導入します。このことによって西宮浜以外の地域からもこの学校に就学が可能になります。「義務教育学校」「特別なカリキュラム」「特認校」等、ほとんどの人は、初めて聞くことばかりです。市内のすべての小中学生に、関わる問題であり市民に丁寧に時間をかけて説明する必要があります。

 12月議会で庄本議員が指摘したように、西宮市の教育の在り方が大きく変わる問題であり、このような重大問題を市教育委員会の意向だけで進めることは許されるものではありません。まして、3月議会で条例改正をして4月地域説明会、8月学校説明会等、あまりにも拙速すぎるのではないでしょうか。市民の理解がないままに進めることには反対です。

質問
  1. なぜ、急いで2020年4月に開校しなければならないのですか。

  2. 市長は、6月議会の所信表明で、未来の西宮づくりは、「オープン!」であることでこそ、実現していくものと思います。「市民にオープン!」「市役所をオープン!」からさらに一歩進んだ、「未来にオープン」への道を歩むことで、成し遂げられると思います。と述べています。この義務教育学校の件については市民にも議会にも十分に知らせずすすめられました。なぜ、オープンに市民や議会に知らせてこなかったのですか。

  3. 戦後73年間続いている現在の6・3制を4・3・2制に変えると今までと何が変わるのですか。

  4. 特色ある学校とはどんな学校ですか。さらに特別なカリキュラムとは何ですか。

  5. 総合教育センター附属と言う位置づけですが、附属とする意味はなんですか。

  6. 疑問に思うことについてお聞きします。給食はどうするのか。生徒会はどうする。PTA活動はどうする。制服はどうする。小学校は45分、中学校は50分授業、どちらかに合わせるのか。校区外からも通学が可能ということですがどのように通学するのですか。今議会、条例が提案されており、賛成・反対を問われます。当然中身についてくわしく知っていなければ検討できません。明確にお答えください。